JR博多シティ、AIカメラで来店者分析実施
エッジAIプラットフォーム「Actcast」を運営するIdein株式会社は、株式会社JR博多シティと提携し、大型商業施設「JR博多シティ」内のOMO型店舗でエッジAIカメラを活用した来店客層分析の実証実験を行った。この実証実験は2024年3月15日から20日までの期間に行われ、JR博多シティ アミュプラザ5階エスカレーター横の期間限定ショップ「LOVOT(らぼっと)POP UPストア」内で5台のAIカメラが設置された。取得したデータは、来店者数、来店者属性(性別・年代)、掲示物の閲覧時間となっている。
JR博多シティは、出店者にマーケティングに役立ててもらうため、オンラインで販売している商品をオフラインで広く告知し、実際に触れられる場を提供するOMO(Online Merges with Offline)型の店舗も展開している。今回の実証実験では、出店者であるGROOVE X株式会社の協力のもと、OMO型店舗の来店者に関する情報をAIカメラで把握・分析し、掲示物考案やレイアウト設計などの店舗運営に役立つ示唆を得ることができたとのこと。
具体的な取得データは、店舗前の通行人数、店舗への来店人数、店舗前にある掲示物の閲覧者および閲覧時間で、それぞれ日別・時間帯別の人数や属性(性別・年代)も把握することで、曜日ごとのピーク時間や客層などの傾向を可視化した。また、掲示物の閲覧状況をデータ化することにより、掲示物の宣伝効果の分析も可能になった。
エッジAIカメラはクラウドAIカメラに比べてセキュリティが優れており、取得した画像や映像はカメラ内でリアルタイムに処理され、クラウドへは送られない。サーバーに送信されるデータには個人を特定する情報は含まれておらず、分析された結果のテキストデータのみである。画像や映像はカメラ内に残らないため、万一の端末の盗難などによるデータ流出のリスクもない。
今回取得したデータは、来店者や出店者のさらなる満足度向上に向けて、OMO型店舗をはじめJR博多シティ全体の運営に役立てる予定だとういう。