グエル・パラッシオの空き家リスク可視化事業、国交省モデル事業に採択
解体相談支援サービスなどを手掛ける有限会社グエル・パラッシオの事業が、国土交通省の令和8年度「空き家対策モデル事業」に採択された。採択された事業は「空き家所有者の意思決定を支える、『隠れリスク』可視化モデル事業」で、テーマ2「空き家に関連する新たなビジネスモデルの構築」におけるソフト事業として実施される。同社が20年間の解体相談支援で培ったノウハウや自社石綿分析体制を活かし、令和9年2月まで実証を行う。
国交省の令和8年度モデル事業で採択率は30.8%
国土交通省住宅局が実施する「空き家対策モデル事業」は、NPOや民間事業者等によるモデル性の高い空き家対策の取り組みを国が直接支援し、その成果を全国へ横展開する補助制度である。令和8年7月8日の国交省報道発表によると、全国から117件の応募があり、そのうち36件が採択された(採択率30.8%)。有限会社グエル・パラッシオが採択されたテーマ2「空き家に関連する新たなビジネスモデルの構築」では、42件の応募の中から11件が選定されている。
背景にある空き家所有者の判断先送り問題
国土交通省によると、使用目的のない空き家は2003年の212万戸から2023年には385万戸へと約1.8倍に増加している。対策が急務となる一方で、所有者側には現地確認や手続きの負担、建物の劣化状況や石綿の有無といった費用の増加要因となる「隠れリスク」が見えにくいこと、売却・利活用・除却を判断するための情報不足、複雑な相続状況などがあり、判断の先送りが放置の温床となっていた。同社の提案は、こうした所有者の意思決定を支援するビジネスモデルとして評価された。
相談から出口判断までを伴走支援する実証内容

本事業は、相談から出口判断までを一気通貫で支えるデジタル活用型の伴走支援モデルとして実証される。
- 空き家相談ページの整備 — ホームページ上で相談申込、物件情報入力、写真送付、現地確認依頼までをオンラインで完結する導線を構築
- 事前ヒアリング・案件整理 — 専門スタッフが電話で建物の利用状況、相続状況、残置物、今後の意向を聞き取り、現地確認の重点項目を抽出
- 現地確認・石綿等リスクの把握 — 建物の劣化状況、接道条件、利活用制約を整理。石綿含有の可能性がある部位を早期把握し、必要に応じて同社の分析事業部が石綿分析を実施
- 売却・活用・除却の比較提案 — 各選択肢の手続、想定費用、留意点を、物件の条件に即した現実的な価格水準で比較提示(石綿除去等の追加費用要因も反映)
- 専門家・事業者への接続・伴走支援 — 不動産業者、解体業者、司法書士、弁護士、建築関係者へ接続し、見積確認や手続の進捗整理まで伴走
- 標準化・成果物の公開 — ヒアリングシート、現地確認シート、比較提案シートを標準化し、全国の自治体・相談窓口・民間支援主体が参考にできる実務資料として公開
同社代表取締役の杉山 勝は、20年間で5万件以上の相談対応をしてきた経験から、石綿などの隠れたリスクと費用の目安を見える化することが所有者の一歩を引き出す最短ルートであるとし、事業の成果を全国の自治体や支援者が使いやすい形で還元していくとしている。
有限会社グエル・パラッシオ 概要
- 所在地: 〒164-0001 東京都中野区中野3-48-21
- 代表者: 杉山 勝
- 設立: 2001年7月(活動開始:2004年6月)
- 事業内容: 解体相談支援サービス「解体サポート」の運営、石綿分析など
- URL: https://www.kaitai-support.com/
本記事は有限会社グエル・パラッシオの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



