大和ハウス工業、食品残さ由来バイオメタノールの発電実証を2027年3月開始へ
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大友浩嗣)は、2027年3月より、食品残さ由来のバイオメタノールを活用した発電システムの実証実験を開始します。同社の栃木二宮工場(栃木県真岡市)で調製したバイオメタノールを輸送し、2027年国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」でVillage出展する同社グループPavilion「大和ハウスグループ エンドレスハートパーク」で利用します。食品残さ由来のバイオガスからバイオメタノールを合成して燃料として発電する一連のプロセスは、自社調べ(※1)で日本初となります。
実証実験の仕組みと運用計画
実証実験では、栃木二宮工場の社員食堂で排出される食品残さを原料にバイオガスを生成し、大阪大学大久保敬教授と共同研究を進めている独自の光酸化反応技術によってバイオメタノールを合成します。1日当たり約25kgの食品残さから、小型バイオガス化装置を用いて1日当たり1~2㎥のバイオガスを生成し、安全性に配慮してメタノールを58%含む水溶液(バイオメタノール水)を調製して発電燃料として利用します。
合成したバイオメタノールを燃料として発電した電気は、「大和ハウスグループ エンドレスハートパーク」に再生可能エネルギー由来の電力として供給され、バイオメタノールの合成から輸送、発電、利用に至るシステム全体の安定性や運用上の課題が検証されます。
GREEN×EXPO 2027での電力供給とCO₂削減
会場では、自社で合成したバイオメタノールに加え、マスバランス方式(※2)で国内製造されたバイオメタノールを三菱ガス化学株式会社から調達して燃料として発電を行います。これにより、「大和ハウスグループ エンドレスハートパーク」内の暑熱対策として導入する冷風設備で必要となる電力をすべて賄う計画です。
この取り組みにより、化石燃料由来の電力を使用した場合と比較して、会期中で約2.7トンのCO₂排出量削減が見込まれています。
独自技術の開発背景と今後の展開

大和ハウス工業は、大阪大学大久保敬教授と共同で2022年よりカーボンニュートラル燃料に関する研究を開始しました。2025年には、再生可能な生物資源由来のバイオガスに含まれるメタンガスを原料として、高い変換率を実現するバイオメタノール合成法を開発し、容量100Lの試験機で反応時間の短縮などを検証してきました。
今回は新たに、光酸化反応技術を用いてバイオガスからバイオメタノールを合成する独自の試験機(3連タンク、合計容量135L)を開発しました。実証実験を通じて光酸化反応技術の有効性やシステム全体の実用性を検証し、得られた成果を踏まえて栃木二宮工場をはじめとする自社施設への導入を検討していく方針です。
実証実験の概要
- 時期:2027年3月19日~9月26日
- 場所:栃木二宮工場(栃木県真岡市長沼)、2027年国際園芸博覧会(神奈川県横浜市旭区・瀬谷区)
- 検証内容:バイオメタノール合成量、メタンガス変換効率、コスト、安全性、商用化に向けた法令適合性など
※1.自社調べ。2026年8月末に学術文献、公開特許、インターネット上で公表されている情報を対象に調査。確認した範囲で日本初。 ※2.バイオ由来原料と化石由来原料を混合して製造した製品について、投入したバイオ由来原料の割合に応じて、製品の一部をバイオ由来製品として扱う管理方式のこと。

本記事は大和ハウス工業株式会社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



