朝長万左男氏にオランダのオラニエ=ナッサウ勲章オフィサー授与
オランダ王国政府は、長崎県被爆者手帳友の会会長などを務める朝長万左男氏へ「オラニエ=ナッサウ勲章オフィサー」を叙勲しました。2026年9月19日(土)に長崎市でセレモニーが行われ、ヒルス・ベスホー・プルッフ駐日オランダ王国大使から朝長氏に勲章が授与されました。第二次世界大戦におけるオランダの歴史を伝えて和解を促進した活動や、反核運動への科学的・人道的な献身などが評価されたものです。

捕虜追悼碑の建立や遺族との和解を主導
第二次世界大戦中の長崎には連合国軍捕虜を収容する福岡俘虜収容所第2分所および第14分所が置かれ、収容された捕虜のうちそれぞれ約7割、約8割をオランダ人捕虜が占めていました。また、第14分所の捕虜は爆心地近くで被爆し、原爆の直接の犠牲者となりました。

朝長氏は福岡第2分所の記念碑建立において共同発起人として用地確保や資金調達、設計、オランダの遺族との交流、追悼行事の開催などを主導しました。福岡第14分所の記念碑建立でもオランダ側の発起人を支援して用地確保に働きかけたほか、維持管理委員会の働きかけによって実際の収容所跡地への記念プレート設置も実現させました。現在に至るまで毎年の維持管理や追悼式典の運営に尽力し、オランダの遺族が戦争の記憶と向き合い和解へ進むための機会を築いています。
核兵器廃絶と被爆者支援への多大な貢献
朝長氏は長年にわたり核兵器の不拡散・軍縮に関する研究に取り組み、被爆者とその家族への医療支援を継続しています。長崎大学名誉教授、長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA) 客員教授、日本赤十字社長崎原爆病院名誉院長などの役職を務めてきました。
また、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)という3つのノーベル平和賞受賞団体とも関わりを持ち、核兵器による被害を伝えるとともに、核兵器廃絶と平和の実現を目指して国内外で活動を続けています。ヒルス・ベスホー・プルッフ駐日オランダ王国大使は、朝長氏と福岡俘虜収容所第2分所犠牲者追悼碑維持管理委員会に対し、深い感謝と敬意を表明しています。
オラニエ=ナッサウ勲章(Officer in the Oder of Orange-Nassau)は、日本の春秋の叙勲や仏国のレジオンドヌール勲章に相当する、1892年に創設されたオランダ国の主たる勲章です。
同勲章は以下の基準に該当すると認められる人物に授与されます。
- 「長年にわたり社会のために活動し他の人を励ましてきた者」(叙勲規則、第 2.2.a 条)
- 「社会にとって特別な価値のある仕事を遂行してきた」(叙勲規則、第 2.2.b 条)
今回授与されたオラニエ=ナッサウ勲章オフィサーは同勲章の第4等級にあたり、国家的または国際的に重要な分野で顕著な貢献を果たした人物に贈られる栄誉ある勲位です。

本記事は駐日オランダ王国大使館の発表をもとに作成されています。
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