Freezo、都のPoC事業に採択 スーパーのショーケースでAI効果検証へ
株式会社Freezoは、東京都が主催するスタートアップ社会実装促進事業「PoC Ground Tokyo」令和8年度第2期において、同社の提案が採択されたと発表した。提案の名称は「都内スーパー等の冷凍冷蔵ショーケースのセンシング基盤構築およびAIを活用したGX効果検証」となる。
同事業では、都内スーパーなどの冷凍・冷蔵ショーケースから温度や電力といったデータを取得し、AIや数理最適化による運転最適化の効果を検証する。
実設備を変更しないAIシャドーPoCを実施
今回の概念実証(PoC)では、都内スーパー等の冷凍・冷蔵ショーケースを対象に、温度、店内温湿度、電力などのデータを取得・分析し、「AIシャドーPoC」を実施する。
AIシャドーPoCは、実設備に制御信号を出さず、実測データに基づくモデル上で仮想的に運転を最適化し、現状の運転と比較する手法となる。実設備の運転を変更しない仮想検証を通じて、電気料金やCO2排出量の削減可能性とピーク需要の抑制効果を評価し、食品品質の維持を前提とした電力利用の最適化につなげていく方針だ。
なお、今回得られる削減効果は仮想的な運転最適化に基づく推計値であり、実設備を制御した際の効果や食品品質への影響は次段階の実証で確認する予定としている。
冷凍冷蔵倉庫での実績をもとに小売店舗へ展開
株式会社Freezoは、冷凍・冷蔵設備を電気を使う時間と強度を調整できる「冷熱資源」と捉え、食品品質の維持に必要な温度範囲を守りながら、電力需給に応じて電気の使い方を変えるデマンドレスポンス(DR)の社会実装に取り組んでいる。
これまで銚子市内の水産企業が保有する大規模冷凍冷蔵倉庫において、実績データに基づくAIによる効果予測を完了しており、同社との合意の下で2026年秋からDR型の実設備実証を予定している。
小売店舗の冷凍・冷蔵ショーケースには開放型ケースの使用や来店客の動き、品出しといった倉庫とは異なる温度変動要因や、多店舗での運用、温度記録の方法など管理面の固有課題がある。今回のPoCではこれらの条件を実データで把握し、小売店舗に適した運転最適化の方法と導入条件を検証する。
2027年度以降の実制御やVPP展開を見据える
今回のPoC結果を踏まえ、2027年度以降に対象設備や制御範囲を限定した実制御へ段階的に進むことを目指す。さらに、複数店舗の冷凍・冷蔵設備を束ねて電力需要を調整する仕組みや、分散する設備を一体的に運用する仮想発電所(VPP)への展開も検討していく。
冷凍・冷蔵設備における電力使用に伴うコストとCO2排出量の削減という経営課題に対し、再生可能エネルギーの発電状況や電力需給、電気料金メニューなどを踏まえた柔軟な運転によって経済性と環境性の両立を図る方針だ。
企業概要と事業情報
- 会社名: 株式会社Freezo
- 本社: 東京都文京区
- 代表取締役: 水野竣介
- PoC Ground Tokyo事業サイト: https://poc-ground.metro.tokyo.lg.jp/
本記事は株式会社Freezoの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



