エクサウィザーズと住友電装、生産現場向けAIエージェント群の共同開発を開始
株式会社エクサウィザーズと住友電装株式会社は、生産現場で稼働するAIエージェント群の共同開発を開始した。AIエージェントをカメラやセンサーなどのハードウェアと組み合わせることで、現場の異常検知や熟練技術の学習を目指すフィジカルAI活用の取り組みとなる。今年度中に海外拠点での実証を行い、来年度のグローバル全面展開を目指すとしている。
製造業やエネルギー・インフラ産業の現場では、熟練技術者の退職に伴う暗黙知の消失、慢性的な人手不足、海外拠点を含む技能のばらつきが深刻化している。こうした課題に対し、AIが物理世界を認識・判断して現場の人やロボット・設備と協働するフィジカルAIへの期待が高まっている。
住友電装は「2030ビジョン(30V)」に向け策定した「中期経営計画2028(28M)」において、AIを活用したスマートファクトリー構想を掲げている。2025〜2026年を「基盤確立・現場実証」フェーズと位置づけ、無人化ラインと協働ラインを組み合わせた自律制御工場の実現を目指している。画像・映像認識やローカルLLM・エッジAIなどの独自技術(2026年3月時点の累計特許出願310件)を持つエクサウィザーズと連携し、生産現場の暗黙知を形式知化することで、世界各地の拠点で質の高い生産を効率的に実行できる体制を整える。
構築を進めるAIエージェントの概要
両社は2026年8月より、スマートファクトリー構想の土台となる複数のAIエージェント構築に着手している。
開発対象には、生産ラインのカメラ映像や設備データから生産ペースの低下や異常の予兆をリアルタイムに検知する「監査AI」、現場リーダーへ介入を促す「介入AI」、熟練者やリーダーとの対話を通じて現場の暗黙知を学び蓄積する「レビューAI」が含まれる。実際の生産ラインでの実証を進め、蓄積された知見を人材育成へ還流させるとともに、住友電装が掲げる2027〜2028年のモデルライン構築や2030年のグローバル全域展開を見据えた取り組みを進める。
住友電装の代表取締役社長である漆畑 憲一は、両社の技術と知見を融合させることで自律的な課題解決システムを構築し、業務プロセスの変革と新たな価値創出を加速させたいとの考えを示している。また、エクサウィザーズの代表取締役社長CEOである春田 真は、ものづくりの強みである現場の知見をAIが学び、世界中の拠点で活かせるようにすることがフィジカルAIで最初に取り組むべきテーマであると述べている。
今後の展開
エクサウィザーズは、製造業やエネルギー業界を起点にフィジカルAIの適用領域を広げ、ハードウェアメーカー、点検・サーベイランス事業者、大学・研究機関、自治体との連携を進める方針である。個別の現場で培ったAIを共通基盤化し、AIエージェント開発・運用プラットフォーム「exaBase Studio」とも連携させ、「現場適応型フィジカルAI」として社会に提供することを目指す。
株式会社エクサウィザーズの概要
- 会社名:株式会社エクサウィザーズ
- 所在地:東京都港区芝浦4丁目2-8 住友不動産ファーストビル5階
- 設立:2016年2月
- 代表者:代表取締役社長CEO 春田 真
- 事業内容:AIを利活用したサービス開発による産業革新と社会課題の解決
- URL:https://exawizards.com/
本記事は株式会社エクサウィザーズの発表をもとに作成。
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