時給増企業の8割超が採用に限界 福利厚生が選定材料に エデンレッドジャパン調査
株式会社エデンレッドジャパンは、パートタイマーを雇用する企業の人事担当者300名とパートタイマー300名の計600名を対象に実施した「パートタイマーの待遇に関する実態調査」の結果を発表した。時給を引き上げた企業の8割超が時給単体での採用や他社との差別化に限界を感じる一方、パートタイマーの88.7%が同条件なら福利厚生が充実した勤務先を選ぶと回答した。最低賃金の引き上げが進む中、人材確保や定着に向けて時給だけでなく福利厚生を含めた待遇全体の設計が重要視される実態が明らかになっている。
時給引き上げ企業の8割以上が採用や差別化に限界
この1年間でパートタイマーの時給を「引き上げた」企業は78.7%に達した。しかし、実際に時給を引き上げた企業236社に尋ねたところ、82.6%が「時給の引き上げだけで採用・定着に対応していくことに限界を感じる」、84.4%が「時給を引き上げるだけでは、他社との差別化が難しくなっている」と回答した。最低賃金(全国加重平均)は2021年度の930円から2026年度には1,177円への引き上げが答申され、5年間で247円、約27%上昇しているが、時給の上昇だけでは人材の獲得や定着が難しくなっている企業の課題が浮き彫りとなっている。
パートタイマー側では、この1年間に時給が「上がった」と回答した割合が59.3%となった。一方で、時給が上がった178名のうち「時給が上がったことで、以前より生活にゆとりが生まれたと感じるか」に対して「感じない」と答えた人は82.0%にのぼり、生活のゆとりを実感している層は2割弱にとどまる。
また、パートタイマーの70.0%が正社員との「待遇差」を、65.3%が「福利厚生格差」を感じている。企業担当者300名への調査で正社員とパートタイマーへの制度適用状況を尋ねたところ、「正社員のみ制度がある」と答えた割合は「住宅関連補助」が56.3%で最も高く、「家族・扶養手当」が54.0%、「スキルアップ支援」が48.3%と続いた。

福利厚生の充実度が勤務先選びやエンゲージメントに影響

仕事内容や時給が同程度の求人が複数あった場合、パートタイマーの88.7%が「福利厚生が充実した勤務先を選びたい」と回答した。


直近1年で時給が上がったパートタイマー178名を福利厚生の満足層(n=86)と不満足層(n=92)に分けて比較したところ、「現在の勤務先は従業員を大切にしていると思う」は満足層65.1%に対し不満足層29.3%(35.8ポイント差)となった。「現在の勤務先に満足している」は88.4%対64.1%(24.3ポイント差)、「意欲を持って働けている」は72.1%対48.9%(23.2ポイント差)、「長く働き続けたい」は82.6%対66.3%(16.3ポイント差)となり、福利厚生満足層の方がエンゲージメントに関する各指標で高い水準を示した。

株式会社エデンレッドジャパン代表取締役社長の天野総太郎氏は、時給と福利厚生を組み合わせて従業員の生活を支える待遇全体を設計していく考え方が、今後の採用・定着において重要になるとの見解を示している。


調査概要

- 調査名:パートタイマーの待遇に関する実態調査
- 調査主体:株式会社エデンレッドジャパン
- 調査方法:WEBアンケート方式
- 調査期間:2026年9月4日~2026年9月7日
- 調査対象:パートタイマーを雇用する人事担当者300名/パートタイマー300名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

本記事は株式会社エデンレッドジャパンの発表をもとに作成。
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