山形県立博物館で旧石器時代の企画展 阿部祥人氏の調査資料など10月3日から展示へ
山形県立博物館(館長:小山 和彦)は、2026年10月3日(土)~2026年12月20日(日)の期間、令和8年度プライム企画展「極東の狩人―阿部祥人が追い求めた氷河期の開拓者たち―」を開催します。同館において旧石器時代をテーマにした企画展の開催は初めてとなります。
約4万年前に日本列島へ渡ってきたとされる旧石器時代の人類の営みに着目し、山形県出身の考古学者である故・阿部祥人(あべよしと)氏の研究成果や、県内外から出土した動物骨、植物、石器などの資料を紹介します。
故・阿部祥人氏の研究と山形の旧石器時代
最終氷期にあたる旧石器時代の遺跡は日本全国で1万箇所以上が確認されており、山形県内では東北地方で最多となる108箇所が見つかっています。
本展では、寒河江市で幼少期を過ごし慶應義塾大学の教授として日本の旧石器時代研究を推進した阿部祥人(あべよしと)氏にスポットを当てます。同氏が中心となって調査を進めた西川町お仲間林遺跡・上野A遺跡の資料(慶應義塾大学蔵)を里帰り展示するほか、青森県尻労安部(しつかりあべ)洞窟の調査成果などを公開します。



動植物資料や石器から迫る氷河期の暮らし
展示は序章から終章までの全6章で構成され、視覚・触覚・聴覚を通じて多角的に理解を深められる内容となっています。



第1章「狩人たちが見た景色」では、新規収蔵資料となる約2万年前のシカ糞・植物資料等を初公開するほか、岩手県花泉遺跡出土のハナイズミモリウシ・オオツノジカ角(岩手県立博物館蔵)や、天童市立谷川河床出土のシカ糞、トウヒ属・カラマツ属の球果(当館蔵)などを展示します。



第2章「山形に生きた狩人の手仕事」では、舟形町高倉山遺跡出土の石器(東北大学蔵)や西川町お仲間林遺跡出土の石器(慶應義塾大学蔵)に加え、石器製作技術の復元動画や旧石器人と考古学者のジオラマを用いて狩人の技術を解説します。
第3章「狩人を追い求めて」では、寒河江市花買場出土の石核(寒河江市教育委員会蔵)、西川町上野A遺跡出土の石器(慶應義塾大学蔵)、青森県尻労安部洞窟出土の石器・動物骨(尻労安部洞窟発掘調査団蔵)を展示します。

第4章「過去から未来へつなぐ狩人の道具」では、寒河江市高瀬山遺跡出土の石器(山形県蔵)、県内遺跡出土の県外石材を使った石器類(越中山遺跡発掘調査団・東北大学・山形県蔵)、細野修一作画「旧石器時代の春夏秋冬」(富沢遺跡保存館蔵)を通じて、人類の移動や学びの姿を取り上げます。
発掘の疑似体験コーナーや公式図録の販売
会場内には、フルイを用いた発掘調査の模擬体験や、高精度3Dデータで再現した模型に触れて観察できる体験コーナーが開設されます。
また、展示内容や最新研究成果を収録した公式図録も販売されます。
- 書名:『極東の狩人―阿部祥人が追い求めた氷河期の開拓者たち―』
- 仕様:A4判・48ページ・フルカラー・しかけ付き
- 価格:1,210円(税込)
- 販売場所:山形県立博物館受付
- 発売日:2026年10月3日(土)
記念講演会や体験イベントの開催日程
会期中には事前申込制の講演会や体験イベント、学芸員によるギャラリートークなどが実施されます。
記念講演会(事前申込制)
- 10月11日(日)「慶應義塾大学 阿部祥人による東北旧石器時代研究」講師:渡辺 丈彦氏(慶應義塾大学文学部 教授)
- 12月5日(土)「2万年前の埋没林とそこに暮らしたシカたち:立谷川プロジェクトでわかったこと」講師:久保 麦野氏(東京大学大学院新領域創成科学研究科 准教授)※オンライン配信予定
記念イベント(事前申込制)
- 10月25日(日)「楽しいガラスの石器づくり体験」講師:佐藤 祐輔氏(東北芸術工科大学歴史遺産学科歴史遺産コース 准教授)
- 11月21日(土)「お仲間林遺跡の石刃のつくり方」講師:大場 正善氏(公益財団法人 山形県埋蔵文化財センター 専門調査研究員)
ギャラリートーク(各回14:00~14:30)
- 10月3日(土)、11月14日(土)、11月28日(土)、12月19日(土)
関連博物館行事
- 11月3日(火・祝)文化の日無料開館「わくわく石器プラバンづくり」
開催概要と施設情報
- 企画展名:極東の狩人―阿部祥人が追い求めた氷河期の開拓者たち―
- 会期:2026年10月3日(土)~2026年12月20日(日)
- 開場時間:9:00~16:30(最終入館16:00)
- 休館日:月曜日 ※10月12日 / 11月23日(月・祝)開館、翌火曜日は休館
- 会場:山形県立博物館第3展示室(山形県山形市霞城町1−8)
- 入館料:大人300円(20名以上の団体150円)、学生150円(20名以上の団体70円、専門学校生等を含む)、高校生以下無料、障がい者の方とその付添の方は無料
- お問合せ:山形県立博物館(Tel:023-645-1111 / Fax:023-645-1112)
- ホームページ:https://www.yamagata-museum.jp/
昭和46年(1971)に開館した山形県立博物館は、東北地方で自然史資料の展示をする最も古い博物館であり、地学、動物、植物、考古、歴史、民俗および教育の7部門を擁する総合博物館です。
本記事は山形県立博物館の発表をもとに作成しています。
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