PubteX、出版業界の注文流通ソリューションを2026年10月に開始へ
株式会社PubteXは、出版業界の新たなサプライチェーンモデルとして「注文流通ソリューション」を構築し、2026年10月(予定)より物流実行を開始する。株主出版社3社と書店法人6社が先行パートナーとして参画し、取次各社とも連携して取り組む。書店からの追加注文分を対象にデータプラットフォームやAI需要予測、一般物流網などを一体で提供し、返品と品切れの削減を目指す。
課題解決に向けたアプローチと成果の還元
出版流通では長年にわたり、販売・在庫データの分散や大量生産・大量配本を前提とした仕組みにより、店頭での品切れと業界全体での大量返品が構造的な課題となってきた。

本ソリューションは、「適正に配って、売れに応じて細かく追いかける」ジャストインタイムの運用への行動変容を促すものだ。返品削減と機会損失の低減を通じて出版社に原資を生み出し、その原資を返品削減や売上拡大などの成果に応じて還元する仕組みとして設計されている。生まれた原資の一部はインフラ整備や新たな仕組みの開発にも振り向け、利益を業界に循環させる持続可能な環境づくりを目指す。
一般物流網を活用した持続可能な配送体制
物流面では、出版物専用の物流網を新設するのではなく、多様な荷物をまとめて運ぶ一般物流を活用する。出版物の荷量が減少するなかでの専用物流網維持によるコスト上昇や、トラック新法(2025年6月成立、2026年4月1日から順次施行のトラック適正化二法)の影響に対応するためだ。
株主である丸紅株式会社の全国物流ネットワークを活用し、オフィス用品などを配送する協力会社のトラックの空きスペースを利用するなどして積載率を引き上げ、最適な配送コストの実現を図る。
本ソリューションはデジタルとフィジカルを一体で設計した以下の5つの要素で構成され、段階的に立ち上げられる。
- 業界データプラットフォーム(リリース済):出版社と書店の販売・在庫データを集約し、RFID(ICタグ)や生成AIを活用してデータ基盤を整備
- AI需要予測に基づく推奨値(リリース済):自社開発のAI需要予測モデルなどにより、配本・追送・発注などの推奨値を算出
- 出版社横断のワンストップ受発注サイト(今後リリース予定):複数出版社の書籍を1つのサイトで発注でき、発注時に着荷日と入荷数を把握可能にする
- 製造・物流計画システム(今後リリース予定):製造計画と物流計画を一体設計し、在庫とコストを最適化
- 注文流通の物流実行(2026年10月開始予定):先行パートナー出版社の対象書籍を、協力会社の物流網を活用した一般物流で書店へ配送
なお、株式会社PubteXが担うのは注文流通の情報流と送品物流のみであり、新刊流通・注文流通双方の商流や、新刊流通の送品物流、返品物流は従来どおり取次各社が担う。
2026年10月開始予定の物流実行を皮切りに受発注サイトや製造・物流計画システムへと機能を拡充し、参加する出版社や書店を広げていく計画だ。先行パートナーとともに開始した後は、志を共にするあらゆる出版社・書店が参加できる業界のオープンなプラットフォームへの発展を目指していくとしている。
株式会社PubteX 概要
- 代表者:代表取締役社長 渡辺 順
- 所在地:東京都港区
- 株主:丸紅株式会社、丸紅フォレストリンクス株式会社、株式会社講談社、株式会社集英社、株式会社小学館
- URL:https://www.pubtex.com/

本記事は株式会社PubteXの発表をもとに作成。
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