天地人の水道DXソリューション宇宙水道局、延べ導入事業体数が100を突破
JAXA認定の宇宙ベンチャーである株式会社天地人は、衛星データを活用した水道DXソリューション「宇宙水道局」の延べ導入事業体数が100を突破したと発表した(契約更新含む)。2023年4月のサービス提供開始以来、全国の水道事業体において漏水リスク診断や管路更新計画の策定支援などに活用されている。また、延べ導入事業体数の100突破を記念し、同社初となるブランディングCMが公式YouTubeチャンネルで公開された。


老朽化が進む上下水道管路の課題と予防保全
地下に埋設されている上下水道の管路は地上から状態を把握することが難しく、目に見えない劣化や損傷が漏水や道路陥没を引き起こす要因となっている。日本国内では年間約2万件以上の漏水事故が発生しており、その主な原因として老朽化が挙げられる。
日本水道協会の「水道統計」令和5年度によると、1960年代の高度経済成長期に布設され、設置から40年以上経過した経年管は約18.9万kmに達している。更新費用は1kmあたり2億円とされているが、厳しい財政状況や技術者不足を背景にすべての老朽管を更新することは困難な状況にある。天地人はこうした課題に対し、衛星データとAIを活用した予防保全のアプローチを進めている。


衛星データとAIを活用した「宇宙水道局」の取り組み
愛知県豊田市との実証実験から始まった「宇宙水道局」は、水道事業体が保有する管路情報や漏水履歴に加え、地表面温度や地盤変動、地形、地質といった環境データを衛星などから収集し、AIで解析する仕組みを持つ。診断結果は優先的に調査すべき場所の判断材料として現場で利用されている。
さらに、管路の状態だけでなく病院や学校、避難所などの重要給水施設や暮らしへの影響を考慮した更新計画の策定支援や、下水道管きょの点検・調査計画の支援へと適用範囲を拡大してきた。提供開始から3年で、延べ導入事業体数は100を突破したとしている。
提供サービスと今後の展開
「宇宙水道局」は技術力や導入のしやすさが評価され、「第7回インフラメンテナンス大賞」厚生労働大臣賞や「第6回宇宙利用促進大賞」審査委員特別賞を受賞したほか、国土交通省の『上下水道DX技術カタログ』(実用段階編187・188ページ)にも掲載されている。展開されている主なサービスは以下の通りとなる。
- 漏水リスク診断に基づく音聴調査支援(上水道向け):衛星データを活用し数メートル単位やメッシュ単位で現在・近未来の漏水リスクを診断し、優先調査エリアを絞り込む。
- 水道管の管路更新計画策定支援(上水道向け):診断結果による「健全度」と施設・暮らしへの影響度を示す「重要度」を組み合わせ、複数の更新優先シナリオを作成する。
- 下水道管きょの点検・調査計画策定支援(下水道向け):将来的な損傷の起こりやすさ(健全度)と周辺地域への影響(重要度)を掛け合わせ、点検・調査の優先度を算出する。
また、管路データをクラウドに取り込み、スマートフォンやタブレット端末のブラウザから管路図を閲覧できる「宇宙水道局クラウド」を令和9年度より提供開始する予定で、100事業体を対象とした先行利用申込の受付が2026年9月1日(火)より開始されている。
株式会社天地人 会社概要
- 会社名:株式会社 天地人
- 所在地:東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階
- 代表者:代表取締役 櫻庭 康人
- 事業内容:衛星データを使った土地評価コンサル
- 公式サイト:https://tenchijin.co.jp/
- 「宇宙水道局」特設サイト:https://suido.tenchijin.co.jp/
本記事は株式会社天地人の発表をもとに作成されています。
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