日本経済新聞社が主催する「NIKKEI脱炭素アワード2023」のプロジェクト部門大賞を、e-dash株式会社と岐阜信用金庫が共同で受賞しました。この賞は、脱炭素の実現に向けて積極的に取り組む企業や自治体、NPO、NGOなどの団体や個人の活動を表彰するもので、今年は3部門合計で24件の応募がありました。

受賞したプロジェクトは、「ぎふしんサステナビリティ・リンク・ローン（以下、「ぎふしんSLL」）」を中心とした中小企業向け脱炭素支援の取り組みです。この取り組みは、中小企業の脱炭素化を促進するために、具体的なアクションに繋がる支援を提供し、脱炭素の取り組みを負担コストの増加ではなく、競争力強化への源泉と捉えることを目指しています。

「ぎふしんSLL」は、金融業界で脱炭素化へのトランジションを推進する手段として広がっているサステナブルファイナンスの一環で、CO2削減を目的としたサステナビリティ・リンク・ローン（SLL）の一つです。しかし、一般的なSLLは大企業向けの大口融資が主流で、中小企業向け融資は伸び悩んでいました。そこで、「ぎふしんSLL」では、CO2排出量のモニタリング体制に「e-dash」を組み入れることで、信用金庫業界で初めて中小企業の負担を極力低減した枠組みを実現しました。

この仕組みにより、企業は専門知識がなくても、取引先等への開示に足る正確性と客観性を兼ね備えたデータを金融機関に報告することができます。また、脱炭素の取り組みはコストや負担ではなく、中小企業にとっての競争力や差別化要因であるとの認識の転換を推し進め、中小企業こそ脱炭素化を強みにといえる社会の実現に向けて取り組んでいくとの展望を示しました。

e-dash株式会社と岐阜信用金庫は、今後も提携金融機関との連携をさらに強化し、中小企業を含む地域の脱炭素化の実現を力強く推進していくと述べています。