19歳のナカダリオ監督、ヴェネチア国際映画祭のXR部門に部門最年少で公式選出
アーティストやエンジニア、映像作家として活動する19歳のナカダリオ監督が手がけた自伝的イマーシブ映画『Nox(ノックス)』が、第83回ヴェネチア国際映画祭のVenice Immersiveコンペティション部門に公式選出された。同作の監督として、ナカダリオは2026年9月にイタリア・ヴェネチアで開催された同映画祭のレッドカーペットに登場した。同部門への19歳での選出は、日本人監督作品として本年唯一であるとともに、2017年の部門創設以来の最年少記録となる。

部門創設以来の最年少選出と国際的な広がり
ヴェネチア国際映画祭のVenice Immersiveは、2017年にA級映画祭として世界で初めて設置されたXR作品のコンペティション部門である。創設10周年を迎えた本年は26カ国から68作品が選ばれ、うち30作品がコンペティション部門に選出された。日本からは2作品が選出されたが、日本人監督作品としてはナカダリオ監督の『Nox』が唯一の公式選出となった。同部門に5年連続で作品をプロデュースしてきた待場勝利プロデューサーによると、19歳での公式選出は部門創設以来で最年少だという。

同作はヴェネチア国際映画祭に先立ち、2026年の第55回ロッテルダム国際映画祭の新設部門「CineMart Lightroom」に選出されたほか、台湾で開催されるアジア最大級のXR映画祭である高雄映画祭のコンペティション部門への選出も決定している。さらに、欧州複数カ国の映画祭からも展示や上映の打診を受けている。

内的経験をVR空間で表現した自伝的イマーシブ作品
『Nox』は、ナカダリオ監督自身の記憶や知覚、身体感覚をもとに制作された自伝的イマーシブ作品である。VR空間の中で、トラウマや解離、記憶の断片化といった内的経験を、映像・音響・身体的インタラクションを通じて表現している。作者自身が治療中に描いた絵や言葉のほか、記憶に結びついた場所の3Dスキャン、身体の動きを記録したボリュメトリックビデオが用いられており、体験者はコントローラーを使わずに手や身体を通して作品に関わる。

現地での上映や反響を受け、ナカダリオ監督は「個人的な経験から生まれた表現にも、国境を越えて他者に届く可能性があるのだと感じました」とコメントしている。
公的支援と作品・プロジェクト概要
本作は、経済産業省デジタル等クリエイター人材創出事業『創風』に採択されて制作されたほか、文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業・発表支援プログラムにも採択されている。また、今後の国際映画祭への出展や渡航、国内での体験会開催などを目的としたクラウドファンディングも実施されている。

作品および関連情報は以下の通り。
- タイトル:Nox(ノックス)
- 監督:ナカダリオ
- 形式:VR/MR体験(コントローラー不使用・ハンドトラッキング)
- 上映時間:約20分
- 対応言語:英語/日本語
- 公式サイト:https://www.tactus.jp/noxja
- クラウドファンディング(CAMPFIRE):https://camp-fire.jp/projects/971537/view
本記事はナカダリオの発表をもとに作成。
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