OpenSUSIとUCサンディエゴがMOU締結 半導体設計の連携強化へ
AIST Solutionsが設立した一般社団法人OpenSUSIは2026年9月8日、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCサンディエゴ)と基本合意書(MOU)を締結した。UCサンディエゴが推進する先端半導体研究・教育およびオープンソースEDAに関する知見と、OpenSUSIが推進するオープンな半導体設計環境や日本の半導体設計コミュニティとの交流・連携を促進し、将来的な協力機会の創出を目指す。

日米連携の背景と各団体の取り組み
AIの進展やデジタル社会の高度化により先端半導体の重要性が高まる一方、半導体設計分野では商用EDAツールやPDKへのアクセス制約が設計技術習得や人材育成の障壁となっている。
これに対し、一般社団法人OpenSUSI(代表理事:岡村 淳一)は、OpenSUSI-MPWシャトルサービスや人材育成事業「FirstTapeout」、国内大学・高専へのNDAフリーPDKでの半導体試作支援、オープンな設計コミュニティ形成などを通じ、日本におけるオープンソース半導体エコシステムの構築を推進している。
一方のカリフォルニア大学サンディエゴ校(Jacobs School of Engineering、工学部長:Dr. Albert P. Pisano)は、半導体・マイクロエレクトロニクス分野の研究・教育拠点として半導体デバイスやシステムアーキテクチャ、設計自動化技術などの研究を展開するほか、オープンソースEDAプロジェクト「OpenROAD」を主導している。
共同プロジェクト創出に向けた主な協力分野
今回のMOUでは、OpenSUSIのオープンソースシリコン活動および国内ネットワークを通じてUCサンディエゴと日本の半導体設計コミュニティとの連携を強化し、将来的な共同プロジェクト創出の機会拡大を図る。
主な協力分野として、教員・研究者の交流促進、出版物・資料および情報の交換、短期プログラム・ワークショップおよび訪問活動の推進が挙げられている。
RISE-Aとの連携も視野に入れた日米イノベーション推進
本協定を通じて、OpenSUSIが2025年にMOUを締結している一般社団法人RISE-A(理事長:天野 浩(名古屋大学特別教授))との基盤連携も視野に入れている。
UCサンディエゴの先端研究・教育とオープンソースEDAの知見、OpenSUSIのオープンな半導体設計・試作環境と設計コミュニティ、RISE-Aの産学官・異業種ネットワークを有機的に結び付けることで、日米の研究者・技術者・企業の交流促進や新たな研究開発テーマ・事業機会の創出を目指す方針だ。
なお、2026年9月30日・10月1日にマリンメッセ福岡で開催される第3回九州半導体産業展の「半導体デザインゾーン」への登壇も予定されている。
関係者のコメント
UCサンディエゴ 工学部長のAlbert P. Pisano氏は、MOU締結により日本の半導体設計コミュニティとの協力を深化させ、人材供給や技術革新を促進するとともに、新たなコンピューティングアーキテクチャの開発を加速させる環境づくりに貢献していく旨を述べている。
また、一般社団法人OpenSUSI 代表理事の岡村 淳一氏は、今回のMOUを通じてUCサンディエゴの知見と国内の設計環境やコミュニティを結び付け、日米のコミュニティをつなぐ出発点として継続的な人材育成と技術チャレンジが生まれる環境づくりに取り組む姿勢を示した。
本記事は一般社団法人OpenSUSIおよびAIST Solutionsの発表をもとに作成。
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