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2026年の環境危機時計は9時39分 旭硝子財団が有識者調査結果を発表

公益財団法人旭硝子財団は、世界各国の環境有識者を対象に実施した環境アンケート調査の結果を発表しました。地球環境の悪化に伴う人類存続の危機感を表す「環境危機時計」の時刻は、2年連続で6分進み、2026年は9時39分となりました。時刻を決める際に念頭に置いた項目としては、「気候変動」が33%で最多となっています。

環境危機時計は2年連続で進み9時39分に

世界全体の環境危機時計の時刻は、2021年から2024年まで4年連続で針が戻っていたものの、2025年に前年から6分進み、2026年もさらに6分進んで9時39分となりました。調査開始以降の推移をみると、1996年以降は2000年を除いて常に「極めて不安」とされる9時台を示しています。

地域別では、アジア、メキシコ・中米・カリブ諸国、南米、アフリカ、中東、東欧・旧ソ連などで針が進みました。特にメキシコ・中米・カリブ諸国では20分、アフリカでは52分、東欧・旧ソ連では27分進み、東欧・旧ソ連では10時台となりました。一方、オセアニア、北米、西欧では17~25分針が戻ったものの、引き続き10時台となっています。なお、日本は昨年から針が9分戻って9時30分となりました。

自由記述では、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢などの軍事的緊張への言及が多く、戦争や紛争の長期化が環境対策よりも軍事・安全保障を優先せざるを得ない状況を招いているとの意見などが寄せられました。なお、本年は調査実施体制を見直す中で、中国および台湾については従来と同様の調査を実施していません。

念頭に置いた項目は気候変動が最多

時刻の記入にあたって念頭に置いた「地球環境の変化を示す9項目」の選択率では、世界全体で「気候変動」が33%で最多となり、次いで「生物圏保全性(生物多様性)」が16%と続き、この順位は9年連続で同じ結果となりました。

項目ごとの時刻では、「生物圏保全性(生物多様性)」が9時52分、「気候変動」が9時45分、「社会、経済と環境、政策、施策」が9時42分となり、世界平均の9時39分よりも進んだ時刻を示しました。

脱炭素への転換や生態系保全の進捗評価は低下

「気候変動」と「生物多様性の喪失」の問題に関して自国内での進捗認識を尋ねたところ、脱炭素社会への転換についての評価は、「一般の人々の意識」「政策・法制度」「社会基盤(資金・人材・技術・設備)」のいずれの観点でも2026年は低下しました。

野生生物の生息地の保全・再生についても進んでいると考える回答者は少なく、脱炭素社会への転換と比べてもさらに遅れていると認識されており、すべての観点で2025年よりポイントが低下しました。

また、2030年に向けたSDGsの達成度について、全体として2026年時点でどの程度達成できているかを聞いたところ、達成度を0%と回答した割合が世界、自国・地域のいずれについても10%以上となった一方、75%以上と回答した割合は非常に少ない結果となりました。

解決への重要要素は政府の政策や国際協力

地球環境問題を解決するために重要と考える要素としては、すべての地域で「政府の環境政策・リーダーシップ」を挙げた人の割合が最も多く、60~79%に達しました。次いで「国際協力・グローバルガバナンス」も多くの地域で40~50%の回答者が選択しています。

地域別の特徴として、オセアニア、北米、中東では「再生可能エネルギー・インフラ転換」が多く、メキシコ・中米・カリブ諸国、西欧、東欧・旧ソ連では「経済制度改革・市場メカニズム」が多く挙げられました。また、アフリカでは「教育・啓発」と回答した割合が56%と高くなっています。

調査概要

  • 調査時期:2026年4月から6月
  • 調査対象:世界各国の政府・自治体、非政府組織(NGO/NPO)、大学・研究機関、企業、マス・メディア等で環境問題に携わる有識者(旭硝子財団保有データベースに基づく)
  • 送付数:約45,000 (海外約42,500、国内約2,500)
  • 回収数:1,464(123カ国)
  • 回収率:約3.3%

本記事は公益財団法人旭硝子財団の発表をもとに作成されています。

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