東京書籍、陳来著 古代中国の宗教と倫理 の日本語版を刊行
東京書籍株式会社は、中国の哲学者である陳来氏の学術書を翻訳した『古代中国の宗教と倫理』を刊行しました。夏・殷・周の三代における宗教と倫理の展開を通じて儒家思想の根源を捉え、原始宗教が合理化していく過程をマクロに検証した大著です。日本語版は608ページにおよび、定価は8,800円(本体8,000円+税10%)となっています。


儒家思想の根源と古代文明の連続性を検証
本書は、陳来氏が著した『古代宗教与倫理―儒家思想的根源(増訂本)』(北京大学出版社、2017年)の日本語訳です。「孔子以前」の宗教と倫理の文化体系を対象とし、夏・殷・周の三代や夏以前の文化に重点を置いています。
作中では、巫覡文化から祭祀文化、そして礼楽文化への転変や、原始宗教から自然宗教、倫理宗教への移り変わりについて論じられています。中国古代文明の発展における「連続性」のなかに儒家思想の根源を見出し、マックス・ウェーバーの言う「脱呪術化」と「合理化」が進むなかで儒家思想の条件が整えられていく過程を明らかにしています。
多角的な学術的アプローチを採用
思想の萌芽期であり哲学が未だ発生していない時代を扱うため、本書では文化人類学や宗教人類学の手法を多く採用し、巫覡師、占卜、祭祀といった具体的事象に焦点を当てています。また、文字資料が限られていることから、『新中国的考古収穫』『新中国的考古発見与研究』『中国大百科全書(考古学)』などの考古学上の研究成果も補完資料として重視されています。
さらに、西洋の宗教学、人類学、社会学、神話学、文化哲学の研究成果や概念を幅広く参照し、カール・ヤスパースの「枢軸時代」概念を踏まえつつも、中国古代の実態に即して「前枢軸時代」に配慮した考察が行われています。なお、本書は中国の「2021 年度国家社会科学基金中華学術外訳項目」(21WZXB005)の成果となっています。
著者・訳者・監訳者
著者の陳来氏は1952年生まれで、北京大学哲学博士を取得後、北京大学哲学系教授などを経て清華大学哲学系教授、同国学研究院院長を務めています。中国哲学史学会会長、中華朱子学会会長、国際儒学連合会副理事長などを歴任する現代中国を代表する哲学者・哲学史家です。
翻訳は、燕山大学外国語学院日本語学科副教授の黄萍氏と、県立広島大学地域創生学部教授の工藤卓司氏が担当しました。監訳は、広島大学大学院人間社会科学研究科教授の衞藤吉則氏が務めています。
書籍情報
- 書名:『古代中国の宗教と倫理』
- 著者:陳来
- 訳者:黄萍、工藤卓司
- 監訳者:衞藤吉則
- 仕様:A5変型・608頁
- 定価:8,800円(本体8,000円+税10%)
- 商品詳細URL:https://www.tokyo-shoseki.co.jp/product/books/81648/
東京書籍株式会社について
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本記事は東京書籍株式会社の発表をもとに作成。
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