日本パーソナルカラー協会、肌色と似合う色の関係性を検証した研究成果を発表
NPO法人日本パーソナルカラー協会は、立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催された「日本色彩学会第57回全国大会[大阪]’26」にて、「肌の色と似合う色の関係性について」と題した研究発表を行いました。近年SNSなどで広がる「イエベ肌にはイエローベース、ブルベ肌にはブルーベースが似合う」といった説の実証的な検証を目的としたものです。調査の結果、肌色と似合うベースカラーに一貫した対応関係は確認されなかったことが明らかになりました。
研究の背景と目的
近年、SNSや美容メディアにおいては「黄み肌(俗称:イエベ肌)の人はイエローベースの色が似合い、色白肌、ピンク肌、青み肌(俗称:ブルベ肌)の人はブルーベースの色が似合う」という情報が広く流布されています。しかし、これらに関して十分な実証的検討がなされているとは言い難い状況にありました。
顔の見え方は色相だけでなく明度や彩度、清濁などの影響も受けるため、肌の色と同じベースカラーが最適とは限らない可能性があります。これを受け、本研究では肌色の視感評価と、似合うと判断されるベースカラー(イエローベース/ブルーベース)との関連性を実証的に検討しました。
発表は2026年6月20日(土)の口頭発表2B(色彩心理)2B02にて行われ、発表者は真田めぐみ氏、沼上恵里氏、佐藤敬子氏、山内陽子氏、Tomomi氏(以上、NPO法人日本パーソナルカラー協会)、若田忠之氏(湘南工科大学)が務めました。
2つの被験者群による調査方法
実験は2026年1月21日(第1回)と2月22日(第2回)に実施されました。環境はパーソナルカラー診断に適した北窓昼光+室内照明(白色)で、顔周囲の照度はおおむね1000~1200ルクス、観察距離は約2.0~3.6m(横方向:約7.9~14.3°、縦方向:約9~17°)に設定されました。
モデルには肌の測色結果として色相傾向および明度が異なる日本人女性(20代~40代)各実験日5名が参加しました。評価者(被験者)は以下の2群で構成されています。
- 第1回実験(学生群):美容専門学校生 男女 35名
- 第2回実験(プロ群):パーソナルカラーアナリスト&パーソナルカラー検定講師 男女 22名
調査では、ヨコ約50cm×タテ約30cmの大きさのパーソナルカラー診断用ドレープ(色布)を用い、同系色相でイエローベースとブルーベースを対比較(5回繰り返し)しました。明度/彩度/清濁は可能な範囲で近似した組み合わせとし、色の提示順序効果を考慮した上で、被験者にはベース比較を行っていることを非提示としました。
評価者の向かい側にモデルが座り、顎下にテストカラーを配置してAとBの2色ずつを比較しながら、どちらの色がより似合うかを4件法で回答し、傾向比較を明確化するため2群化して分析しました。全モデルの評価終了後には、モデルの肌に対する「黄み肌」「色白肌」「ピンク肌」「青み肌」などの視感評価アンケートも実施されています。
調査結果と考察
分析の結果、肌色のベースカラーと似合うベースカラー選択との関係は一部に一致傾向がみられたものの、モデルにより異なり、一貫した対応関係は確認されませんでした。統計解析においても、多くの条件で有意な関連は認められませんでした。
また、専門学生群ではブルーベース選択数が多い傾向がみられた一方、プロフェッショナル群ではモデル特性に応じた選択がなされ、評価基準の違いが関与している可能性が示されました。この傾向については、追加のアンケート調査によって若年世代への美容トレンドの影響も想定されています。
これらの結果から、「イエベ肌にはイエローベースが似合う」「ブルベ肌にはブルーベースが似合う」といった単純な対応関係は必ずしも成立せず、似合うという判断は色相以外の要因や評価者特性の影響を受ける可能性が示唆されました。
NPO法人日本パーソナルカラー協会について
NPO法人日本パーソナルカラー協会(JPCA® :東京都渋谷区渋谷)は、設立当初から色彩を科学で読み解くアプローチでパーソナルカラー理論を進化させてきました。研究成果を色彩技能パーソナルカラー検定®や講師・アナリストの育成、企業研修などへ反映し、再現性と信頼性の高いパーソナルカラー教育の実現を目指しています。

研究結果の詳細資料は同協会のウェブサイト(https://www.p-color.jp/blog/2026_personalcolor_kenkyu/)で公開されています。
本記事はNPO法人日本パーソナルカラー協会の発表をもとに作成しました。
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