オルガノとquantum、金沢市で災害時浄水ユニットの実証を9月に振替開催へ
総合水処理エンジニアリング企業のオルガノ株式会社とスタートアップスタジオの株式会社quantumは、豪雨の影響により延期していた「PUALIF 分散型防災拠点 フィールド実証プログラム」を2026年9月17日(木)に金沢市の尾山神社などで振替開催することを決定した。
あわせて、兼六温泉での住民を中心とした防災実証イベントを9月30日(水)に振替開催するほか、10月16日(金)には協賛企業向け説明会を実施する。両社は共同開発した災害時浄水ユニット「PUALIF(ピュアリフ)」を用いて、地域の井戸水を生活用途の水へと浄化し、災害時に自律的な給水拠点を構築するモデルケースの検証を進めている。
井戸水を活用した自律的な給水拠点の構築を目指す
能登半島地震をはじめとする近年の大規模災害では、水道などのライフライン停止が被災住民の大きな負担となっている。過去の大規模災害(阪神淡路大震災、東日本大震災、平成28年熊本地震、能登半島地震)の実績に基づくと、上水道が95%前後復旧するまでに要した日数は中央値で60日以上となっており、復旧までに時間を要するインフラとなっている。支援物資の飲料水を生活用途へ使うことへのためらいや衛生面の不安が、避難生活の質を低下させる一因とされている。
本プログラムでは金沢市の協力のもと、地域の井戸水を活用して給水手段を多重化し、指定避難所や支援物資を補完する給水拠点の構築を目指す。金沢市は平成9年(1997年)に「災害時協力井戸」の登録制度を開始するなど、井戸のネットワーク化を進めてきた背景がある。当日は井戸水を生活用途に使える衛生用水(手洗いや身体を洗う際の使用を想定した飲用不可の水)へと浄化するデモンストレーションのほか、金沢市の村山卓市長や地元住民らが参加する給水訓練が予定されている。
災害時浄水ユニット「PUALIF」の特徴
「PUALIF」は、オルガノ株式会社のコア技術をベースに開発された移動式小型浄水ユニットである(PUALIFはオルガノ株式会社の登録商標)。糸巻フィルターと中空糸・活性炭フィルターを搭載し、濁質や不純物、細菌類を低減することで、井戸水を生活用途に特化した衛生用水へと浄化する。
標準的な濁度5度程度の井戸水水質を想定した場合、フィルター1セットあたり累計約5,000リットルの衛生用水を提供可能であり、フィルターを交換することで繰り返し利用できる設計となっている。
実証プログラムの実施概要
尾山神社などで実施される実証プログラムの概要は以下の通りである。
- プログラム名:PUALIF分散型防災拠点フィールド実証プログラム 〜次世代給水拠点インフラのモデルケース構築〜
- 日時:2026年9月17日(木)15:00 – 16:30(受付開始 14:30、雨天決行・荒天時は室内実施を想定)
- 場所:尾山神社(金沢市尾山町11-1)※集合・受付場所は金沢中央観光案内所(金沢市南町4-1金沢ニューグランドビル1F)
- 主催:オルガノ株式会社、株式会社quantum
- 協力:金沢市
- 主な内容:井戸水を用いた移動式小型浄水ユニットのデモンストレーション、給水拠点設営および給水体験、質疑応答・意見交換会
なお、9月30日(水)には金沢市内の兼六温泉(金沢市暁町18-36)でも実証実施が予定されている。

参画企業の概要
本取り組みを推進する2社の概要は以下の通りである。
オルガノ株式会社(東京都江東区、代表取締役社長:山田正幸)
- 1946年創業の総合水処理エンジニアリング企業
- 半導体製造向けの超純水製造装置から浄水器、排水処理装置まで多岐にわたる水処理技術を展開
- 公式サイト:https://www.organo.co.jp

株式会社quantum(東京都港区、代表取締役社長兼CEO:川下和彦)
- 2016年創業のスタートアップスタジオ
- 新規事業開発、ベンチャークリエーション、ハンズオン投資によるグロース支援を展開
- 公式サイト:https://www.quantum.ne.jp

本記事はオルガノ株式会社および株式会社quantumの発表をもとに作成。
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