ディオール、24-25年秋冬オートクチュールをパリで発表

クリスチャン・ディオールは、2024年6月25日、パリのロダン美術館で2024-2025年秋冬オートクチュールコレクションを発表した。クリエイティブ・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリは、パリで開催される2024年オリンピック・パラリンピックを控え、スポーツにおける公平な競技の場を確保するために偏見や障害を乗り越えてきたすべてのアスリートたちにオマージュを捧げるコレクションを制作した。

コレクションでは、刺繍が施されたシルクドレス、モアレジャカードのスカート、ドレープスカートからパンツが現れるアンサンブルなど、パフォーマンスと衣服の結びつきを探求するデザインが披露された。また、古典的な彫像を思わせるドレープも特徴的だった。キウリは、オートクチュールとスポーツウェアを融合させ、女性の身体の政治的価値を表現することで、繊細さと強さを併せ持つ女性の魅力とエレガンスを再考した。

ショーには、日本からファインジュエリー&タイムピーシズジャパンアンバサダーの中谷美紀と俳優の綾瀬はるかが出席。グローバルからは、ジェニファー・ロペス、ディーヴァ・カッセル、ジス、キム・ヨナ、ドイツ王族ハノーファー家のクリスティアン王子の妻アレッサンドラ・デ・オスマ、シンガーのリウ・ユーシン、女優のケリー・ルースフォード、歌手のドージャ・キャット、フランス人フェンシング選手のサラ・バルツァー、器械体操選手のメラニー・デ・ジェズス・ドス・サントスといった豪華なセレブリティがフロントロウを飾った。

コレクションの舞台装飾には、アフリカ系アメリカ人の活動家であり物語的なキルトで知られるフェイス・リングゴールドの作品が、チャーナキア工房の職人によってモザイクアートとして再現された。リングゴールドは、アートにおける様々な分野で活躍し、女性のエンパワメントに注力してきた人物だ。

ディオールは、オートクチュールの実験的かつ内省的な力を通して、男性と同じように活躍する女性の魅力を表現した今回のコレクションで、スポーツと fashion の融合という新たな可能性を提示した。