Cygamesと東京科学大学の共同研究論文が国際会議ECCV 2026に採択
ゲームの企画・開発・運営を手がける株式会社Cygames(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:渡邊耕一)の基礎技術研究所「Cygames Research」と東京科学大学による共同研究論文が、コンピュータービジョン分野の国際会議「ECCV 2026」に採択された。同会議は2026年9月8日から9月12日にかけて、スウェーデンのマルメで開催される予定となっている。本研究では、3Dキャラクターの演技の強弱をスライダーのように無段階で調整できる新技術が提案された。
従来のモーションスタイル変換における課題
近年、データを圧縮した潜在空間で処理して加工・編集を行う「潜在拡散モデル」を用いた人間動作の自動編集技術が発展し、自然なモーションの作成が可能になってきている。
一方で、モーションに演技的な要素を加える従来の変換技術では、喜びや怒りなどあらかじめ定義された固定的なスタイルの反映にとどまるケースが多くみられた。そのため、「もう少し強く」「少し抑えて」といった微調整を行うには、その都度モーションの撮影やデータの準備が必要となり、制作現場において時間やコストがかかる点が課題となっていた。
無段階調整を可能にする新技術「Motion Style Slider」
今回の研究では、感情表現のない「標準的な動作」と「演技スタイルを付与した動作」の2種類のデータを用いることで、演技の強弱を無段階で調整できる新技術「Motion Style Slider」を提案した。
この技術により、中間の演技データを事前に用意することなく、控えめな演技から強調された演技まで自由に調整できるようになる。なお、本研究ではCygamesの大阪モーションキャプチャースタジオが独自に作成したモーションデータが活用された。
今後の展望と応用分野
発表された成果は、3Dキャラクターアニメーションのモーションスタイル変換における制御性を高め、演出意図を直感的に反映するための基盤技術と位置づけられている。
今後はゲームや映像、アニメーション、バーチャルキャラクター制作などへの応用を見据え、より自然で破綻の少ない変換を目指すとしている。さらに、異なるキャラクターや演技スタイルへの適用、制作ワークフローとの統合に向けた研究開発が進められる方針だ。
採択論文と著者情報
採択された論文の概要は以下の通り。
- 論文名:Motion Style Slider: Endpoint-Supervised Continuous Style Control for Human Motion Diffusion
- 著者:Chen-Chieh Liao(東京科学大学 特任助教/元Cygames Researchインターン)、Yichen Peng(東京科学大学)、Yiyi Cai(東京大学)、小野祐為(株式会社Cygames)、花岡洋輝(株式会社Cygames)、Erwin Wu(東京科学大学)、小池英樹(東京科学大学 教授)、倉林修一(株式会社Cygames)
本記事は株式会社Cygamesの発表をもとに作成。
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