サイカルトラスト、半導体模造品を防ぐ個体追跡技術の特許査定を受領
サイカルトラストは2026年8月4日、半導体の模造品対策に関する日本国特許(特願2026-099333)について、特許庁より特許査定を受領し権利化が確定したと発表した。同技術は、半導体1個ごとに製造や検査などの履歴を持たせ、サプライチェーン上の異なる企業間でデータを連携させることで模造品の流通を防ぐものだ。特許番号については、付番後に別途公表される予定としている。
半導体サプライチェーンにおける模造品の脅威と課題

国際商業会議所(ICC)の委託調査によると、模造品や海賊版による世界全体の経済損失は645兆円(1ドル160円換算)に達し、そのうち半導体の模造品被害だけでも年間約1.2兆円(同換算)を超えるとされる。米国の業界団体ERAIの2025年報告では、報告された疑わしい部品748件のうち36%が生産終了品ではなく現行品であり、最新部品を狙った模造品も流通している。
半導体に模造品が1個でも混入すると、製品全体の機能停止や大規模なリコールにつながるリスクがある。しかし従来のサプライチェーンでは、ロット単位での管理が主流のため個体ごとのすり替えを検知しにくく、企業間でシステムや情報が分断されていることから、異常に気づいても原因究明や追跡が困難という構造的な課題が存在していた。

1個単位の履歴管理と企業間連携を実現する特許技術

今回権利化が確定した特許技術「鑑定証明システム(R)」は、半導体1個ごとに固有IDを付与し、製造試験、出荷、受け入れ、保守などの記録を紐づけた「履歴書」として管理する。箱の中身のすり替えや型番を偽装したリマーク品が混入した場合でも、データ上の履歴と実際の記録の矛盾から見破ることが可能になる。
また、各企業が既存の管理システムを置き換えることなく、開示ルールを設定して接続できる点が特徴だ。原価などの機密情報は開示せず検証結果のみを共有することで、企業秘密を保ちながら真贋判定を行える。データに矛盾が生じた際には、システムが異常の発生箇所や原因候補、追加で確認すべき事項を提示し、正しい証拠が揃うまで出荷を停止する仕組みも備える。

国内サプライチェーンの共通基盤と国際標準化を目指す
サイカルトラストは2025年に大手半導体商社の伯東と模造品対策の概念実証(PoC)を完了しており、今回の特許技術はその実証で見えた企業間のデータ分断を解決するものと位置づけている。代表取締役の須江剛氏は、製造された半導体が本物のまま届いたことを証明する仕組みが必要であり、日本のサプライチェーン全体で使える基盤として提供していく方針を示している。同社は関連する特許群の分割出願を継続するほか、国際標準規格「ISO 26345」の策定主導を通じて共通基盤の確立を目指す。

サイカルトラストは、AIとブロックチェーンを活用し、資産の真正性やトレーサビリティを担保する鑑定証明システムを開発している。
- 企業名:サイカルトラスト株式会社
- 代表者:代表取締役 須江剛
- 所在地:東京都渋谷区
- 公式サイト:https://cycaltrust.co.jp/
本記事はサイカルトラストの発表をもとに作成されています。
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