神戸市水道局と富士通、AIによる水道工事の図面審査システム開発
富士通Japanと神戸市水道局は、給水装置工事申請において、AIを活用した図面審査システム(AI審査アプリ)を共同開発し、全国で初めて実業務での運用を開始した。AI審査アプリは、工事図面上に記載された約30種類の給水装置記号や配水管の口径・管種・布設年度などの字句を自動検出し、検出結果と一覧を表示する。
神戸市水道局では、戸建て住宅を中心とした簡易な給水装置工事の電子申請化やリモート検査の導入など、工事事業者の利便性向上に取り組んできた。しかし、年間約6,000件の申請があり、図面審査に多くの人的リソースを費やしていることが課題だった。
AI審査アプリの導入により、職員の目視による膨大な給水装置記号などの拾い出し作業の負担軽減、審査時間の短縮が期待できる。また、AIによる検出結果を工事事業者に示すことで、審査項目が明確になり、工事図面の精度向上にもつながる。
富士通Japanは、今後も神戸市水道局の取り組みを支援するとともに、AIやデジタル技術を活用した様々な社会課題の解決に貢献していく方針だ。本件は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも寄与するものとしている。