ネパール土石流で子ども2万2000人に水・衛生支援が必要 ユニセフ発表
ユニセフ(国連児童基金)は2025年9月3日、ネパールのボテコシ川・トリシュリ川流域で8月26日に発生した土石流により、少なくとも2万2,000人の子どもが安全な飲み水や衛生関連の支援を緊急に必要としていると発表しました。各地で給水システムや衛生設備が損壊・流失し、避難生活が続く中で水系感染症などの集団発生リスクが高まっています。ユニセフは被災地へ向けた緊急支援物資の搬送や衛生啓発活動を開始しました。
給水システムの損壊と感染症リスクの増大

被災地では地域住民が管理する給水施設から広域の供給網に至るまで多くの給水システムが被害を受け、衛生設備も損壊または流失しました。多くの家族が受け入れ先の家庭や避難者用の一時滞在施設に身を寄せており、過密な環境下で水系感染症をはじめとする感染症のアウトブレイク(集団発生)のリスクが高まっています。

ユニセフ・ネパール事務所代表のアリス・アクンガ氏は、給水設備やトイレが損壊した環境下では衛生状態の維持が困難であり、水系感染症のリスクが急速に高まるものの予防は可能であるとして、安全な水や衛生環境の確保が最優先課題の一つであると述べています。

ユニセフは、ラスワ郡とヌワコット郡の約1万9,000人を対象に水・衛生(WASH)支援物資を緊急搬送しました。提供された物資の内訳は以下の通りです。
- 衛生キット:3,800セット超
- 折りたたみ式ポリタンク(容量10リットル):3,300個
- バケツ:3,500個
- 水容器(容量1リットル):3,500個
- 水処理用の液剤:4,000本
- 防水シート:1,000枚超
感染症予防の啓発と中長期的なインフラ再建
ユニセフは政府関係機関やパートナーと連携し、疾病監視や衛生に関する啓発活動を行っています。携帯電話のショートメッセージ、ラジオ、ソーシャルメディア、地域ネットワークを通じて、安全な衛生習慣や家庭での浄水処理に関する情報を発信しています。携帯電話利用者はデータ通信料の負担なく注意喚起情報を入手できるほか、600人を超える現場担当者が情報提供や啓発を進めています。
被災地域へのアクセス状況の改善に伴い、緊急給水、水質モニタリング、仮設トイレや手洗い場の設置、月経衛生用品を含む衛生用品の配布を拡大する計画です。また、今後に向けて単なる復旧にとどまらず、将来の洪水にも耐えられるよう災害に強い給水・衛生インフラの修復と再建を目指すとしています。
日本ユニセフ協会による「自然災害緊急募金」の受付
公益財団法人 日本ユニセフ協会では、自然災害に苦しむ子どもたちへの支援活動を支えるため「自然災害緊急募金」を受け付けています。
- クレジットカード/コンビニ/ネットバンクからの受付窓口
https://www.unicef.or.jp/kinkyu/disaster/
- 郵便局(ゆうちょ銀行)振替口座
振替口座:00190-5-31000 口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会 ※通信欄に「自然災害」と明記が必要。窓口での振り込みは送金手数料が免除されます。
本寄付金は、特定公益増進法人への寄付として税制上の優遇措置の対象となります。
本記事は公益財団法人 日本ユニセフ協会の発表をもとに作成しました。
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