東京圏の大型物流施設、2026年上半期の空室率は8.4%に低下 コリアーズ調査
コリアーズ・インターナショナル・ジャパンは、東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県)の大型物流施設市場を分析したレポート「インダストリアルマーケットスナップショット|東京圏・大型物流施設|2026年上半期」を発刊しました。2026年上半期の市場動向によると、新規供給の減速を背景に需要が供給を上回り、空室率は年初の10.1%から8.4%へ1.7ポイント低下しました。一方で、平均賃料は坪あたり4,900円と年初比0.2%の上昇にとどまっています。
供給減速で需要が上回り需給が改善
2026年上半期の東京圏における大型物流施設の新規供給は202,400坪にとどまった一方、ネットアブソープション(需要面積)は331,500坪となり、需要が供給を上回る結果となりました。これにより空室率は年初比で1.7ポイント低下して8.4%となっています。

建設コストの高騰によって新規開発の採算ハードルが高まっており、供給パイプラインは縮小傾向にあります。需要が現状の水準を維持した場合、需給が引き締まる傾向は2026年下半期以降も継続する可能性があるとしています。
需要はEコマース関連がけん引、製造業は慎重姿勢
テナントの動向は第1四半期まで活発だったものの、第2四半期以降は中東情勢の緊迫化に伴うサプライチェーンの不確実性を背景に、製造業を中心として拠点の新設や移転の判断を保留する動きが見られました。
一方で、国内消費に連動し外部環境の影響を相対的に受けにくいEコマース関連業種が、引き続き需要の中心を担っています。
平均賃料の上昇は限定的、増額幅を抑制する動きも
平均賃料は坪あたり4,900円となり、年初からの上昇率は0.2%にとどまりました。建設コストの上昇を受けて新築物件の賃料には上昇圧力がかかっているものの、早期のリースアップには既存ストックに対して競争力のある価格設定が求められている状況です。
また既存物件においても、契約更改時の大幅な賃料増額がテナントの退去につながった事例などが意識され、貸主側が増額幅を抑制する動きが広がっています。
人口集積地で消化進む、外縁部は物件スペックが焦点
労働力の確保と消費地へのアクセスを両立しやすい人口集積地で需要が集中し、空室の消化が進んでいます。エリア別の空室率は以下の通りです。
- 東京23区:1.9%
- 千葉内陸:3.0%
- 西東京:3.4%(年初比で8.0ポイント低下)
- 圏央道茨城:20.0%
圏央道茨城の空室率は高水準にあるものの、低廉な賃料条件を理由とした成約も見られ始めています。外縁部においては、配送網の整備状況に加え、単一フロアでまとまった面積を確保できる点や自動化に適したスペックを備えているかが、今後の空室消化を左右するとみられています。
- 会社名:コリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社
- 代表者:代表 谷川雅洋
- 本社所在地:東京都千代田区
- 主な業務内容:オフィスやインダストリアルのリーシング、プロジェクトマネジメント、キャピタルマーケット、不動産鑑定など
- 公式サイト:https://www.colliers.com/ja-jp/about
本記事はコリアーズ・インターナショナル・ジャパンの発表をもとに作成
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



