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産総研、家庭エネルギーデータ分析基盤にSnowflakeを採用 解析を大幅高速化

Snowflake合同会社は2026年9月2日、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)のゼロエミッション国際共同研究センターが、大規模な家庭エネルギー研究データの分析基盤としてSnowflakeを採用したと発表した。元データはオンプレミス環境に保持して永続性を担保し、大規模な計算・解析処理にSnowflakeを活用するハイブリッド戦略を構築した。これにより、1兆レコード規模のデータ解析処理において大幅な高速化を達成したとしている。

産総研のゼロエミッション国際共同研究センター(データ駆動型社会システム研究チーム)では、一般家庭のスマートメーターや給湯器、空調機器、太陽光発電、蓄電池などから収集した20万世帯分・10年超に及ぶ家庭エネルギーデータを活用し、データ駆動型の省エネ・脱炭素社会システムの実現を目指す研究を進めている。

同センターが扱うデータは、制御や予測精度の向上のために時間解像度を高めたことで数百億から1兆レコード規模へと急拡大し、2021年に整備したオンプレミス計算基盤では処理能力や拡張性の限界に直面していた。一方で、研究データの永続性を重視する研究機関にとって、クラウド移行に伴う予算変動によるデータ消失リスクが課題となっていた。

これに対し産総研は、元データはオンプレミス環境に保持し、計算・解析処理にのみSnowflakeを活用するハイブリッド戦略を構築した。VPNとAWS PrivateLinkを組み合わせ、パブリックインターネットを介さずセキュアに一体運用できる環境を整え、計算処理をSnowflake上で完結させる構成により、データ消失リスクを排除しながら大規模解析を可能にした。

今回導入されたデータ基盤におけるSnowflakeの主な特徴は以下の通りである。

  • フルマネージドサービスによる運用負荷の排除:インフラ管理コストを抑え、研究者がデータ分析や研究に集中できる環境を実現
  • リソースを柔軟に最適化できる弾力性:処理規模に合わせてウェアハウスサイズを動的に変更し、データ増大時もコスト効率と処理速度を維持
  • 政府基準のセキュリティへの対応:政府情報システムのセキュリティ評価制度(ISMAP)に対応し、閉域接続環境を構築したほか、導入に際してISO/IEC 27001およびJISQ 15001の認証適用範囲をSnowflake環境まで拡張

なお、本基盤の導入および構築は、Snowflake認定パートナーであるDATUM STUDIO株式会社とその子会社であるちゅらデータ株式会社が支援し、約2カ月で本番環境の立ち上げが行われた。

解析時間が最大6時間から30分〜1時間に短縮

Snowflakeの導入により、これまで従来6時間を要していた解析処理が30分〜1時間に短縮された。また、全国の住宅データと気象衛星「ひまわり」の観測データ(約500億レコード)を組み合わせた日射量計算が3〜4時間で完了するなど、大規模な複合解析が可能となった。

さらに、処理内容に応じたリソースの自動調整や、組み込みAI機能「Snowflake Cortex」をはじめとする機能との連携により、強化学習AIモデルの開発基盤も確立されたとしている。

技術の社会実装と今後の展望

産総研では今後、太陽光発電やEV、空調機器などの外部制御による省エネや機器の異常検知を通じた安全性向上といった技術の社会実装を目指し、企業との共同研究の推進やAIを活用したデータ問い合わせシステムの構築を進める方針である。

本記事はSnowflake合同会社の発表をもとに作成。

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