Dellows News

トクヤマ南陽工場、ABBのAPC導入で仕上げ粉砕ミルの自動運転率90%超

株式会社トクヤマの南陽工場において、ABBの高度プロセス制御(APC)技術「ABB Ability™ Expert Optimizer」を活用したセメント製造工程の最適化が進められている。同ソリューションの導入により、仕上げ粉砕ミルにおける自動運転率が90%超に達したほか、生産性の向上と電力消費の削減が確認された。

仕上げ粉砕ミル7基とキルン工程への導入展開

同ソリューションは、2024年に1基の仕上げ粉砕ミルで試験導入された後、ボールミル4基、予備粉砕用およびスラグ用の竪ミル2基を含む計6基へ展開され、合計7基の仕上げ粉砕ミルで1年以上運用されている。また、キルン工程では5年間にわたり運用されており、2022年には熱源単位を3%削減するとともに、オペレーターによる手動操作を70%削減する成果が確認されている。

トクヤマ セメント製造部 エンジニアリング課の土井淳也氏は、試験導入で明確な効果が得られたことからセメント粉砕工程全体への適用を決定したとし、期待通りの成果が確実に実現されたと述べている。

操業の安定化と電力原単位3%削減を達成

ABB Ability™ Expert Optimizerの導入により、安定操業を維持しながら粉砕処理量が3%向上し、電力原単位が3%削減された。

仕上げ粉砕ミルで90%を超える自動運転率を達成したことで、オペレーターの負荷軽減、運転方法の標準化、手動介入の最小化が進み、将来的な操業改善に向けた基盤が構築された。

ABB Ability™ Expert Optimizerは、モデル予測制御(MPC)とAIを活用してプロセスの挙動を継続的に予測し、供給量やミル電力などの運転パラメータを自動調整する。これにより、最適なミル負荷と処理量を維持し、安定かつ効率的な操業を支援する仕組みとなっている。

ABBオートメーション事業本部プロセスインダストリ事業部 事業部長の依田裕道氏は、同ソリューションがオペレーターの判断や操作の再現にとどまらず、プロセスの安定化と最適化を同時に実現する高度な制御を提供しており、日本の産業界における自律操業への道筋を支えるものだとしている。

関連企業概要

  • ABB:エレクトリフィケーションとオートメーション分野を展開。スイス証券取引所(ABBN)およびナスダック・ストックホルム(ABB)上場。

本記事はABBの発表をもとに作成。

アクセスランキング

今日

1週間