STマイクロエレクトロニクスがSTM32G5発表、AI電源やロボット制御向け
STマイクロエレクトロニクスは、新しいミックスド・シグナル・マイクロコントローラ「STM32G5」シリーズを発表しました。同製品は、従来のSTM32G4シリーズの2倍の演算処理性能を備え、AIデータセンターの電源効率化やロボティクスにおけるモータ制御などを支援します。現在は量産中で、単価は10,000個購入時に約1.0340ドルとなっています。
処理性能の向上とデジタル電源・モータ制御向け新機能
STM32G5シリーズは、280MHzで動作するArm Cortex-M33コア(420 DMIPS/1136 CoreMark @ 280MHz)を搭載しています。機能強化された新しい12チャネル高分解能タイマを初めて搭載したほか、位置エンコーダ(POSENC)やプログラマブル・ロジック・アレイなどの周辺機能を備えています。
高分解能タイマの活用により、サーバの負荷変動に応じた電源ユニットの動的な再構成や、ワイドバンドギャップ半導体(SiC / GaN)を採用した電源の高いスイッチング周波数への対応が可能になります。また、ヒューマノイドロボットの手や指など、精密な動作や同時多軸駆動が求められるモータ制御の駆動にも対応します。さらに2027年には、より高い性能と豊富なペリフェラルを備えたデュアルコア・マイコンがポートフォリオに追加される予定です。
同シリーズには、外付けの補助ロジック回路を削減して専用ハードウェアをオンチップ実装できる「PLAy」(プログラマブル・ロジック・アレイ)が搭載されています。
セキュリティ面では、Arm TrustZone IPと独自の「STM32Trust」を組み合わせています。これには、セキュア・ブートとセキュア・ファームウェア・アップデートに対応した改ざん不可の「ルート・オブ・トラスト」(STiRoT)が含まれます。さらに、STの耐量子暗号(PQC)ライブラリを含む最新アルゴリズムに対応した暗号化エンジン、セキュア・ストレージ、タンパ検出、サイドチャネル攻撃耐性を備えています。
開発を支援する専用ツールとエコシステム
開発サポート環境として、新しいワークフローやライブ・コード・プレビュー機能を備えた最新世代のツール「STM32CubeMX2」に対応しています。また、メモリ使用量を最適化しながらハードウェア機能へアクセスできるハードウェア抽象化レイヤ「HAL2」も利用可能です。このほか、専用の評価ボードや開発キット、ソフトウェアライブラリが用意されています。
製品の主な仕様およびラインアップは以下の通りです。
- Flashメモリ容量: 64KB~512KB
- パッケージ: 小型QFN32~LQFP128(放熱性を強化した露出パッド付きを含む)
- ラインアップ: 高性能製品ライン、高分解能タイマ製品ライン
- 評価ボード・開発キット: STM32 Nucleoボード(NUCLEO-G564RE)、モータ制御用開発キット(B-G564E-MC1S)、デジタル電源用開発キット(B-G564E-DPOW1)
- ソフトウェア: デジタル電源用ライブラリ(X-CUBE-DPOWER)、モータ制御用ソフトウェア開発キット(X-CUBE-MCSDK)
本記事はSTマイクロエレクトロニクスの発表をもとに作成しました。
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