AIworkerが見積AIを提供開始 過去事例から下書きを作成
東京都港区に本社を置く株式会社AIworkerは、属人化しやすい見積業務を組織全体で進められるように支援する「見積AI」の提供を開始しました。依頼書や図面を読み取って過去の類似案件を検索し、部品や工数を積み上げた見積の下書きを作成するサービスです。作成された下書きは担当者が確認・承認した上で提出する仕組みとなっており、各社のデータ保管状況や業務手順に合わせて個別構築されます。
見積金額の判断における属人化の解消を目指す
特注品を扱う製造業や多品目を展開する商社、条件ごとに料金が変動する物流業などでは、見積金額を判断する業務がベテラン社員に偏る傾向があります。過去の金額検索に時間がかかることや、部品・工数の抜け漏れへの懸念、新人が単独で金額を判断できないといった課題が現場に存在していました。
書式を整えるツールは普及している一方、金額決定の根拠は担当者の経験に依存することが多く、退職や異動に伴いノウハウが失われるケースがありました。「見積AI」は、こうした金額決定の判断業務を支援するために開発されました。
過去データを活用しつつ最終判断は人が行う仕組み
「見積AI」には主に3つの特徴があります。1つ目は過去の見積を金額の根拠として活用する点です。依頼書や図面から条件を抽出し、類似案件との差異を踏まえて部品や工数の下書きを作成するため、過去案件と比較しながら金額の根拠を確認できます。
2つ目は、AIが下書き作成にとどまり最終的な金額決定を人が行う点です。金額規模やリスクに応じた確認段階を設け、担当者の承認を経て提出する設計となっています。部品の抜けや計算ミスを防ぐ検算機能も備えています。
3つ目は、各企業の業務手順に合わせた個別設計です。同社の担当者が現場の業務を整理し、ExcelやPDFなどに分散したデータ環境からでも利用できるよう共通基盤を調整します。導入後の改善や定着のための研修・伴走支援も提供されます。
設計段階における効果の試算事例
導入前の設計段階における試算として、特注品を中心とする空調機器メーカーでは、平均90分(ベテラン約60分、新人約180分)かかっていた1件あたりの見積作成時間が約30分(新人は約40分)になり、部品の選定漏れによる手戻りも約15%から約5%に低減すると見込んでいます。
また、外部制作会社への発注業務を行う持株会社のクリエイティブ部門では、相場調査や発注先選定、見積比較に要していた1件あたり平均120分の作業が、確認段階の見直しにより約30分へ短縮されると試算されています。なお、これらはいずれも導入前の設計段階での試算であり、実際の測定値ではなく業務内容や件数により効果は異なります。
同社の代表取締役である杉本 卓應は、人の代わりに金額を決めるのではなく、ベテランの判断基準を可視化して誰もが使える形を目指すとし、最終決定は人が行う前提で一社ごとに構築していく意向を示しています。
導入は無料相談から始まり、業務整理と効果試算、小規模検証、本開発・導入、運用改善や研修といった流れで進められます。あわせて、サービスに関するオンラインセミナーの開催も予定されています。
- セミナー日時:2026年12月16日(水)12:00〜13:00
- 開催形式:オンライン(Zoom)
- 参加費:無料
- 対象:製造・商社・物流などで、見積業務に関わる営業責任者・事業責任者の方
- サービス紹介ページ:https://ai-worker.net/mitsumori-ai/
株式会社AIworker(設立:2024年7月、所在地:東京都港区新橋5-23-5 ASOOM新橋4階)は、業務特化型AIの開発や伴走支援、法人向け生成AI研修を手掛けています。なお、代表の杉本 卓應による書籍『そのまま使えるAI×営業』が2026年12月2日にインプレスから刊行予定です。
本記事は株式会社AIworkerの発表をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



