猪熊弦一郎のNY時代に迫る展覧会、ジャパン・ソサエティーで2026年秋開催へ
画家・猪熊弦一郎がマンハッタンで過ごした20年間に焦点を当てた展覧会「Gen’ichirō Inokuma’s NYC Salon」が、米ニューヨークのジャパン・ソサエティーで開催されます。会期は2026年10月6日(火)から2027年1月10日(日)までで、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)との共同企画として実施されます。

展覧会は、猪熊が1955年から1975年にかけてニューヨークの街に触発されて画風をどのように変化させたのか、また国際的な芸術コミュニティでどのような役割を果たしたのかを明らかにすることを目的としています。

初公開作品やマンハッタンを記録した資料が集結


展示では、ニューヨークのウィラード・ギャラリーでの展覧会に出品したMIMOCA所蔵の猪熊作品やジャパン・ソサエティー(JS)ギャラリーのコレクションに加え、近年再発見されたHirose Family Collectionの初公開作品群が一堂に並びます。

絵画作品のみならず、猪熊が撮影した1950~60年代のマンハッタンの建築、街路、グラフィティ、日常の風景を記録した膨大な写真アーカイブや8ミリフィルム、街の探索を通じて独自の審美眼で収集したオブジェも紹介され、創作の源泉をたどる構成となります。
日米の文化交流の担い手としての活動にも焦点を当てます。モダニズムの美学を取り入れた竹籠や絹の風呂敷などのプロダクトデザインをはじめ、ニューヨーク日本総領事館の茶道紹介パンフレット、日米修好通商100年記念事業の広報物といったグラフィックワークまで幅広く展示されます。
最後のセクションでは、展覧会名の由来となった「猪熊弦一郎のNYCサロン」を取り上げます。猪熊と妻の文子がアトリエや自邸を交流の場とし、ジャスパー・ジョーンズ、ロバート・ラウシェンバーグ、マーク・ロスコ、イサム・ノグチ、ジョン・ケージらと交わった様子を、写真や芳名録などの記録資料から浮き彫りにします。

日米の専門家が集うシンポジウムも実施
展覧会に先駆け、10月6日にはジャパン・ソサエティ内のLila Acheson Wallace Auditoriumにてシンポジウムが開催されました。MIMOCA副館長兼チーフキュレーターの中田耕市、シニアキュレーターの古野華奈子、松村円が登壇し、第一部では猪熊の生涯と画業が紹介されました。
続く第二部では日米の専門家が登壇し、著名な芸術家たちとの関係や日系ディアスポラにおける位置づけ、抽象表現主義との関わりなど、多角的な視点から考察が行われました。MIMOCAの中田副館長は、所蔵作品がニューヨークへ里帰りすることは長年の念願であったとした上で、この展覧会が猪熊の魅力を世界に知ってもらい、未来へ伝えるMIMOCAへの関心につながる契機となることへの期待を語っています。
展覧会の開催情報
展覧会の詳細は以下の通りです。

- 会期:2026年10月6日(火)ー2027年1月10日(日)
- 会場:ジャパン・ソサエティー (333 East 47th Street, New York)
- 主催:ジャパン・ソサエティー
- 共同企画:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)
- キュレーター:ミッシェル・バングリング(ジャパン・ソサエティー・ギャラリー シニア・ディレクター)、古野華奈子(MIMOCA シニアキュレーター)、松村円(MIMOCA シニアキュレーター)
- 公式ウェブサイト:https://japansociety.org/gallery/genichiro-inokumas-n

本記事は丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)の発表をもとに作成しました。

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