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旭化成、静岡県富士市にスマートラボラトリー開設へ 半導体材料開発を自律化

旭化成株式会社は、静岡県富士市にある同社支社内に、AIや自動化技術を活用して材料開発のプロセスを自律的に行う「スマートラボラトリー」を開設することを発表しました。2027年1月から稼働を予定しており、半導体向け感光性絶縁材料「パイメル™」の製品開発に活用されます。材料設計から実験、加工・性能評価、結果の反映までを一つの実験システムとして自律的に繰り返すことで、開発実験数を従来の約4倍に拡大することを目指します。

旭化成は「中期経営計画2027 ~Trailblaze Together~」において、「パイメル™」などの電子材料を含むエレクトロニクス事業を、グループ全体の利益成長を牽引する重点成長事業の一つと位置付けています。層間絶縁膜市場は足元で年平均約8%成長しており、2030年ごろまでこの勢いが続くと見込まれる中、同社は生産能力の拡大を進めています。

一方で、生成AIを背景とする先端半導体の技術革新に伴い、求められる性能水準や複数性能の両立における難易度が高まっています。検討すべき原料の組み合わせや実験条件、評価項目が増加して材料開発プロセスが複雑化する中、研究者の経験や発想による開発手法から一歩踏み出し、膨大な可能性を効率的に探索する新しい開発体制への進化が必要と判断されました。

自律実験システムと膨大なデータ活用による特長

旭化成のスマートラボラトリーは、一部の工程にとどまらず、材料設計から実験・評価、学習までのサイクルを通じて施設全体を一つの実験システムとして自律運用する点に特長があります。実験計画やスケジューリング、原料調合、試料作製、顧客の半導体パッケージ製造工程を想定した加工・評価までを自動で行い、得られたデータを再び学習・解析して次の組成や実験条件の提案につなげます。

また、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)による材料探索に向けて、同社は「パイメル™」の開発で蓄積した膨大な実験データを活用できる基盤を整備してきました。このデータ基盤に新たな実験データや公知データを加えて学習させ、研究者の知見やシミュレーション、理論科学と掛け合わせることで、従来は見過ごされてきた組成の探索や予測精度の向上を図ります。

本施設の活用により、「パイメル™」の材料開発においては開発実験数(一定期間に検討できる組成数)が従来の約4倍に拡大する見込みです。これにより、微細加工性と形状安定性、高信頼性と高解像度化など、複数性能を高いレベルで満たす有望材料の発見につなげ、最先端半導体顧客のニーズを先取りした製品開発を加速させる方針です。

今後は、スマートラボラトリーの運用を通じて得られた自律実験システムの技術やノウハウを、他の電子材料事業やマテリアル領域の他製品へ展開することを検討します。さらに、研究者の力とAIを活かすアプローチをヘルスケア領域や住宅領域を含むグループ全体の研究開発へと広げ、新たな価値創出を目指すとしています。

発表企業の概要

  • 社名:旭化成株式会社
  • 本社:東京都千代田区
  • 代表者:社長 工藤 幸四郎

本記事は旭化成株式会社の発表をもとに作成されています。

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