九州MaaS協議会と三井住友カードが包括連携協定を締結
一般社団法人九州MaaS協議会と三井住友カード株式会社は、2026年11月4日(水)に「九州における持続可能な地域公共交通の実現等に関する包括連携協定」を締結しました。
九州MaaS協議会に加入する交通事業者や自治体などのネットワークと、三井住友カードが提供する公共交通機関向けソリューション「stera transit」の認証基盤およびMaaSプラットフォームを連携させます。これにより、事業者やサービスごとに整備されてきた認証・決済環境の連携を進め、交通事業者の負担軽減や利用者の利便性向上、地域消費の創出を一体で目指す方針です。
協定の背景と目的
九州では人口減少や高齢化、運転士不足などを背景に、地域公共交通の維持が課題となっています。さらに観光需要やインバウンド需要の拡大を見据え、県境や事業者の垣根を越えた交通環境の整備が求められています。
2024年4月に設立された九州MaaS協議会は、「九州はひとつ」を理念に持続可能な地域公共交通ネットワークの構築を進めていますが、事業者ごとに異なる認証環境やシステム仕様への対応、導入・運用負担の軽減が課題となっていました。両者はこうした課題に対応するため、地域公共交通の持続的な維持・発展を目的に連携モデルの構築に取り組みます。
包括連携協定が掲げる3本の柱
本協定では、以下の3項目を柱として取り組みが進められます。
- 「stera transit」を新たな共通認証基盤として九州各地へ展開
九州では2022年より「stera transit」の導入が進められており、現在32事業者が導入を公表しています。協定を契機に九州各地への展開を図ります。バスにおける「stera transit」端末はクレジットカード等のタッチ決済に加えQRコードの認証にも対応しており、既存端末を有効活用することで事業者の負担を軽減します。さらに、他社サービスで販売されている企画券のクレジットカード等のタッチによる乗車認証にも初めて対応します。
- 移動需要・地域消費の創出
公共交通の利用促進と地域経済の活性化を推進します。三井住友カードのMaaSプラットフォームや「Pass Case」を活用し、交通利用を起点とした観光、商業、飲食、宿泊、イベント、スポーツ等と連携した企画や特典の提供を検討し、回遊促進と消費機会の創出を目指します。
- データ活用による地域公共交通の持続可能化
九州MaaSで蓄積される利用データと三井住友カードの知見を組み合わせ、移動実態や利用傾向を可視化します。周遊行動や観光客・インバウンド動向、地域間移動の分析を通じて路線・サービスの改善やまちづくり施策に活用するほか、地域消費データと掛け合わせた効果検証も行います。
2026年度に予定される具体的施策
2026年度は、バス事業者3社において認証基盤連携や企画券販売の拡充、クレジットカード等のタッチ決済を活用した乗車サービスなどを順次展開する予定です。

亀の井バス株式会社および九州産交バス株式会社では、トヨタファイナンシャルサービス株式会社が提供するおでかけアプリ「my route」で販売するバスとJR九州の双方で利用可能な企画券について、1つのQRコードを用いて利用できる環境の整備を進めます。
また西肥自動車株式会社では、「my route」で購入した企画券をクレジットカード等のタッチ決済により利用できる乗車サービスの展開を予定しています。なお、西肥自動車での「stera transit」導入は2027年2月以降を予定しています。
各組織の概要

- 一般社団法人九州MaaS協議会
- 本社:福岡県福岡市
- 会長:池辺 和弘
- 概要:九州地域戦略会議の「九州MaaSプロジェクト」を起点に2024年4月設立。2026年9月時点で111会員が参画。
- 三井住友カード株式会社
- 本社:東京都江東区
- 代表取締役社長:佐々木 丈也
- 亀の井バス株式会社
- 本社:大分県別府市
- 代表取締役社長:本田 哲
- 九州産交バス株式会社
- 本社:熊本市西区
- 代表取締役社長:岩﨑 司晃
- 西肥自動車株式会社
- 本社:長崎県佐世保市
- 代表取締役:酒井 利明
本記事は一般社団法人九州MaaS協議会および三井住友カード株式会社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



