日鉄興和不動産など3社、人流データ活用で空調消費エネルギー最大54%削減を立証
日鉄興和不動産株式会社、株式会社アジラ、株式会社JDSCの3社は、赤坂インターシティAIRにおいて人流データを活用した空調最適化の実証実験を実施しました。快適性を維持したまま空調の消費エネルギーを最大54%削減できることが立証されたことを明らかにしました。
この成果をもとに、日鉄興和不動産とアジラはスマートビルソリューションの共同開発を進め、2027年4月のサービス提供を目指します。
人流データを活用したエネルギーマネジメント実証の背景
日鉄興和不動産とアジラは2026年7月、AI・人流データを活用した施設運営の高度化および新たな不動産サービスの創出に向け、資本業務提携を締結しました。施設運営における電力消費の最適化が重要な課題となる中、建物全体の電力消費の大きな割合を占める空調の効率的な運転を実現するため、共同検討の第一弾としてエネルギーマネジメント領域での人流データ活用に取り組んでいます。

赤坂インターシティAIRでは、2024年10月よりAI警備システム「AI Security asilla」の実証を開始し、2025年5月からは人流データ活用プラットフォーム「asilla BIZ」の運用を始めるなど連携を広げてきました。2025年12月に開始した今回の取り組みでは、日鉄興和不動産が物件と施設運営の知見を提供し、アジラが行動認識AIによる人流データの取得・解析を担当しています。2024年12月より技術提供を行っているJDSCは、実証の設計・実行とデータ分析にもとづくコンサルティングを担っています。
赤坂インターシティAIRでの検証結果と削減効果

実証実験は、赤坂インターシティAIR 低層階共用部3フロアを対象に実施されました。実施期間は、冬季実証が2025年12月20日〜2026年2月28日、夏季実証が2026年7月4日〜2026年9月3日、中間期実証が2026年10月10日〜11月27日です。
検証では、「asilla BIZ」でビルの防犯カメラなどから取得した情報を元にエリア別・時間帯別の人流量・混雑度を計測し、人の利用が少ないエリアと時間帯を抽出しました。エリアごとに人流量・混雑度の閾値と温度の調整幅を設定し、その基準にもとづいて空調を運用しながら複数パターンを検証しました。
検証の結果、対象フロアにおける空調の消費エネルギーを平均27%削減できることを確認しました(3社調べ)。削減率は在館者の少ない休日で42%、平日で17%となり、エリアや時間帯によっては50%を超える削減効果も得られています。夏季実証では最大54%の削減を確認しました(※1)。冬季・夏季の実証結果をあわせると、対象の共用部3フロアで年間約1,200万円の削減効果が見込まれるとしています(※2)。

併せて実施したアンケートおよび定期巡回評価では、空調を緩和した期間と通常期間とで快適性の評価に差は見られず、快適性を維持しながら空調エネルギーを削減できることが確認されました。
※1 2026年7月4日〜2026年9月3日に赤坂インターシティAIR低層階共用部3フロアで行った夏季実証の結果。人流データにもとづく空調運用を行ったエリア・時間帯の空調消費エネルギーを、通常運用時と比べた最大値。3社調べ。 ※2 冬季・夏季の実証結果をもとに、電力単価を前提として年間に換算した試算値
今後の展開とソリューション開発
3社は今後、品川インターシティをはじめとする他物件へと検証を広げる方針です。日鉄興和不動産とアジラはその成果をもとに開発を進め、2027年4月のサービス提供を目指します。JDSCは引き続き、実証の設計とデータ分析の面から支援を行います。
将来的には、蓄積したデータにもとづく最適設定の提示やビル管理システムとの連携による自動制御へと発展させる計画です。警備・防災・エリアマネジメントを含めた施設全体の最適化へと対象を広げ、データ活用型のスマートビルソリューションの確立を目指すとしています。
本取り組みに関わる各社の概要
- 日鉄興和不動産株式会社
- 代表者:代表取締役社長 三輪 正浩
- 所在地:東京都港区赤坂一丁目8番1号
- 公式webサイト:https://www.nskre.co.jp/
- 株式会社JDSC
- 代表者:代表取締役CEO 加藤 エルテス 聡志/代表取締役COO 佐藤 飛鳥(プレスリリース本文中では代表取締役:加藤 エルテス 聡志 / 佐藤 飛鳥の表記もあり)
- 所在地:東京都文京区小石川一丁目4番1号 住友不動産後楽園ビル16階
- 公式webサイト:https://jdsc.ai/
- 株式会社アジラ
- 代表者:代表取締役CEO 尾上 剛(会社概要欄では尾上剛の表記)
- 所在地:東京都町田市中町一丁目4-2
- 公式webサイト:https://jp.asilla.com/
本記事は日鉄興和不動産株式会社、株式会社アジラ、株式会社JDSCの発表をもとに作成されています。
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