三菱総研とGranular Energy、再エネの時間単位需給一致普及へ覚書締結
フランスのGranular Energy SASと株式会社三菱総合研究所は、企業や電力事業者が再生可能エネルギーなどの非化石電源の調達の透明性を高める環境整備を支援するため、10月8日に業務協力に関する覚書を締結した。


両社は日本市場において、「時間単位での需給一致(Hourly Matching)」の普及やEnergyTagの認定を受けたシステムの導入支援を進める。
業務協力覚書を締結した背景
脱炭素社会の実現に向けた企業の目標達成手段の一つとして、RE100(事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目指す国際的なイニシアチブ)やSBTi(企業の温室効果ガス削減目標がパリ協定の求める水準に合致しているかを検証・認定する国際的な推進団体)などの自主的な取り組みに対応し、非化石電源調達に対する企業のニーズは拡大傾向にある。さらに、GHGプロトコルの見直しが検討されている中で、非化石電源調達におけるHourly Matchingの重要性が高まると見込まれている。
再生可能エネルギーのポートフォリオを管理するプラットフォームを提供するGranular Energyと、国内電力市場・制度に関する知見を持ちコンサルティングなどを提供する三菱総合研究所は、顧客ニーズに対応するために業務協力の枠組みを構築することで合意した。
Hourly Matching実現に向けた支援内容
協業において、Granular Energyは再生可能エネルギーを1時間ごとにトラッキング・証明する基準を設定する国際的非営利団体「EnergyTag」の認定を受けた再生可能エネルギー電源の証書管理や、Hourly Matchingを実現するシステムを提供する。三菱総合研究所は導入を検討する企業に対して、必要とされる背景や今後の見通しに関する調査・コンサルティングを実施する。
システム導入に関しては、以下の観点で企業の支援を行う。
- システム導入の事前検討:三菱総合研究所が「ユースケースの設定」「必要機能の棚卸し」「システム詳細比較」などを提供する
- 概念実証(PoC):本格導入に先立ち、両社が企業の具体的な発電量、需要量、非化石証書などの情報に基づきHourly Matchingの検証を行う
- 本格導入・運用:概念実証の結果を受け、Granular Energyがプラットフォームを提供し、導入環境の整備、既存システムとの連携・運用などを支援する
今後の展開と市場形成への支援
三菱総合研究所のエネルギー市場・制度に関する知見と、Granular Energyの再生可能エネルギー証書管理プラットフォームを組み合わせることで、企業が再生可能エネルギーの利用状況を透明性高く把握・証明できる環境を整備し、脱炭素経営やサステナビリティ戦略の高度化への貢献を目指す。
また、小売電気事業者、電力会社、アグリゲーターなどの市場参加者に調達・管理ソリューションを提供するとともに、各種媒体での情報発信や認知拡大を通じて、再生可能エネルギーの環境価値を適切に評価・活用できる市場形成を後押しするとしている。
両社の概要
- Granular Energy SAS
- 本社所在地:229 rue Saint-Honoré, 75001 Paris, France
- 代表者:CEO Toby Ferenczi
- 設立:2021年
- 事業内容:再生可能エネルギーのポートフォリオ管理ソリューションを世界10カ国以上の電力会社へ提供
- 株式会社三菱総合研究所
- 本社所在地:東京都千代田区永田町二丁目10番3号
- 代表者:代表取締役 社長執行役員 籔田健二
- 設立:1970年5月
- 資本金:63億3,624万円
- 事業内容:シンクタンク・コンサルティングサービス、ITサービス
- 担当部署:電力・エネルギー本部
本記事は株式会社三菱総合研究所およびGranular Energy SASの発表をもとに作成。
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