WILLER ACROSSなど3社、バス需要予測の共同研究を開始
東京都中央区に本社を置くWILLER ACROSS株式会社(代表取締役社長:宿谷 勝士)、北海道室蘭市の道南バス株式会社(代表取締役社長:長谷川 義郎)、東京都文京区の株式会社角川アスキー総合研究所(代表取締役社長:垣貫 真和)の3社は、2026年11月1日より、データを活用したバス需要予測に関する共同研究を開始した。
北海道:道南バス運行エリアを実証フィールドとし、道南バスおよびWILLER ACROSSが保有する運行・予約データと、角川アスキー総合研究所が収集・解析する各種観光統計などの公開データを組み合わせて、路線ごとの需要を数か月先まで予測するモデルの構築を目指す。観光需要に応じた運行体制の整備による収益機会の拡大と、生活路線の維持につなげる考えだ。
共同研究の背景
全国の地域交通では、人口減少や乗務員不足の影響を受け、生活路線の維持や持続可能な運行体制の確保が喫緊の課題となっている。一方、インバウンドを含む観光需要の拡大はバス事業者にとって収益機会となるものの、需要を事前に把握することが難しく、高まる需要に応じた輸送力の確保が間に合わないことで乗車機会や収益を逃す可能性がある。
こうした課題に対し、3社は保有する運行・予約データや交通・観光分野の知見、データ分析技術を掛け合わせ、需要予測を運行計画や観光施策に活用する仕組みの構築を目指す。
需要分析における2つの観点
共同研究では、道南バスの主な路線運行エリアを対象に、次の2つの観点から需要を分析する。
1つ目は、観光需要の予測による収益機会の最大化だ。日本政府観光局(JNTO)が公表する訪日外客数や観光庁が公表する宿泊旅行統計などの公的統計に加え、為替レート、航空便の動向、域のイベント情報、Web検索動向などを複合的に解析し、インバウンドを含む観光需要を数カ月先まで予測する。予測結果をもとに増便などの運行施策や需要獲得施策を事前に検討し、乗車機会の確保と運賃収入の増加を目指すとしている。
2つ目は、生活路線の利用実態把握による地域交通の維持だ。通勤・通学・通院・買い物といった地域住民の日常生活を支える路線について運行・乗降データなどから利用実態を分析し、需要の現状や変化を把握する。地域の交通課題の整理や生活路線の維持に向けた運行施策の検討に活用することで、持続可能な地域交通を目指す。
2段階で進める実証計画
本研究は2期に分けて進められる。2026年11月から2027年3月までを第1期とし、データ収集環境の構築、予測モデルの設計、実データを用いた精度検証を行う。2027年春以降の第2期では、予測モデルを活用した運行計画や集客施策の実践・検証に取り組む予定となっている。
道南バスでの取り組みをモデルケースとし、今後は全国各地の自治体やバス事業者との連携を目指す方針で、地域ごとの交通事情や観光需要に応じた需要予測と施策の検討を通じて、地域交通の維持・発展と観光の活性化につなげていくとしている。
参画企業と各社の役割
共同研究における各社の役割は以下の通り。
- WILLER ACROSS:予約データの提供、交通・観光分野の知見を活かした課題整理、需要予測をもとにした交通事業者や自治体・DMOなどとの施策検討・提案
- 道南バス:運行・予約・乗降データの提供、運行現場の知見・課題の共有
- 角川アスキー総合研究所:観光統計・人口動態・Web情報等の各種データの収集・解析、需要予測モデルの設計・構築
参画各社の概要は以下の通り。
WILLER ACROSS株式会社
- 代表者:宿谷 勝士
- 所在地:東京都中央区京橋一丁目13番1号 WORK VILLA KYOBASHI6階
- コーポレートサイト:https://willer-across.co.jp/#company
道南バス株式会社
- 代表者:長谷川 義郎
- 所在地:北海道室蘭市東町3丁目25番3号
- コーポレートサイト:https://www.donanbus.co.jp/about/gaiyo/
株式会社角川アスキー総合研究所
- 代表者:垣貫 真和
- 所在地:東京都文京区西片1-17-8 KSビル
- コーポレートサイト:https://www.lab-kadokawa.com/
本記事はWILLER ACROSS株式会社、道南バス株式会社、株式会社角川アスキー総合研究所の発表をもとに作成
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



