秩父織塾工房横山が新銘仙ヤナセ絣を発明開発 113年ぶり特許承認
大正15年創業で埼玉県秩父郡長瀞町に本社を置く秩父銘仙の老舗、秩父織塾工房横山 株式会社は、埼玉県伝統的絹織物である秩父銘仙において新銘仙『ヤナセ絣(がすり)』を発明開発し、特許を取得しました。秩父銘仙における新たな銘仙の開発と特許承認は、113年ぶりとなります。同社代表取締役社長の横山大樹氏らが特許権者となり、立体感のある独自の表現技術が認められました。
特許の概要と新銘仙ヤナセ絣の特徴
今回取得された特許の概要は以下の通りです。

- 発明の名称:新銘仙『ヤナセ絣(がすり)』
- 特許番号:特許第7880573号
- 出願番号:特願 2022-169737(織物)
- 出願日/登録日:2022年10月24日/2026年6月18日
- 特許権者:秩父織塾工房横山 株式会社 (横山大樹/横山友子)
銘仙は白い糸を揃える整経の工程を経て、粗く緯糸を入れて仮織した経糸に捺染を施す特徴があります。新銘仙『ヤナセ絣』は従来の織りと同じく経糸を捺染し、緯糸には経糸と異なる柄を一色ずつ型染めで着色しています。これにより平織では表現できなかった絵画のような奥行きを生み出し、角度によって異なる柄が浮き出ることや絹独特の光沢感、玉虫効果による立体感が特徴となっています。
20年の歳月をかけた併用絣の復元と新技術の開発
秩父織塾工房横山は、本来は分業制作である銘仙の全工程を一貫して制作できる日本で唯一の工房です。銘仙の併用絣は現在生産されていませんでしたが、同工房が2025年に製造復元に成功しました。この高度な平織技法である併用絣の技術を応用して開発されたのがヤナセ絣です。
三代目の横山大樹氏は、二代目の父・敬司氏の晩年から亡き師匠である浅見光一氏とともに併用絣の復元に着手し、完成までに20年の歳月を要したと振り返っています。同氏は研究の過程で生まれたヤナセ絣について新作の制作を進めており、復元した併用絣とともに来春の展示で公開したい考えを示しています。
秩父銘仙の伝統技術継承と工房の活動
山々に囲まれた秩父地域は古くから養蚕業が盛んで、庶民の野良着であった太織から技術の発展によって秩父銘仙へと変化しました。生活様式の変化に伴い生産量は著しく減少し、銘仙を生産する織元は現在秩父で三軒のみとなっています。

大正15年(1926年)に初代横山忠安氏が設立し、大正13年から織物を生産してきた同工房は、令和8年に創業101年を迎えました。併用絣の製造復元技術には海外からも関心が寄せられ、イギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)のアジア部長を務める学芸員のアナ・ジャクソン氏が視察に訪れました。現在は「銘仙を日常に」をモットーに、幅広い世代に向けた製品開発を行っています。
秩父織塾工房横山株式会社の概要
- 会社名:秩父織塾工房横山株式会社
- 所在地:埼玉県秩父郡長瀞町矢那瀬1313‐1
- 電話番号:0494(66)0050
- FAX:0494(66)3829
- 営業時間:10:00~18:00
- 定休日:木曜日・不定休
- ホームページ:https://www.yokoyama-koubou.com/
- オンラインショップ:https://www.koboyokoyama.handcrafted.jp/
- Instagram:https://www.instagram.com/chichibuorijyuku.yokoyama/
- X:https://x.com/KOUBOUYOKOYAMA
- Facebookページ:https://www.facebook.com/orijukuyokoyama/
本記事は秩父織塾工房横山 株式会社の発表をもとに作成しています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



