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Orbital Lasers、JAXAと高度計ライダーミッション部開発で契約

宇宙光学技術を開発する株式会社Orbital Lasersは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と、高度計ライダー・イメージャシステム ミッション部(高度計ライダーミッション部)の開発に係る研究開発契約を締結した。

同社は2024年度にJAXAと締結した契約に基づく概念設計や試作・評価の成果を踏まえて開発を進め、新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」に搭載して軌道上で実証する計画だ。実証を通じて宇宙環境下での機能や性能・安定性を検証し、将来の商用ライダー衛星の開発に必要な技術や知見の蓄積を目指す。

HTV-Xを活用した軌道上実証の計画

本契約では、高度計ライダーミッション部の開発が進められ、完成したミッション部は新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」に搭載されて軌道上実証が行われる。実証では、宇宙環境下におけるレーザーの照射、反射・散乱光の受信、距離の計測に至る一連の機能や性能・安定性が検証される予定となっている。

宇宙用ライダー(LiDAR:Light Detection and Ranging)は、宇宙から地表に向けてレーザー光を照射し、反射・散乱光が戻るまでの時間を測定して得られる距離情報と衛星の位置・姿勢情報などを組み合わせることで、地表面の3次元的な位置を高精度に計測する技術である。

面的計測とイメージャー機能による技術的進化

地表面を計測する宇宙用ライダーは国内での実現例がない一方、海外ではNASA(米国航空宇宙局)などの宇宙機関が大型衛星や国際宇宙ステーションを活用した観測を実現してきた。従来の代表的なシステムは進行方向に沿って線状に計測する方式で、主に氷床や森林などを対象とした科学観測を中心に活用されている。

これに対し、株式会社Orbital Lasersは1回のレーザー照射で広範囲を連続的かつ高精度に計測する「面的ライダー計測技術」の開発に取り組んでいる。同社の宇宙用高出力レーザーと単一光子レベルの微弱光を検出する受光センサーを組み合わせ、地表面や森林などの3次元形状を面的かつ高密度な点群データとして取得する方式への進化を目指す。さらにイメージャー機能も搭載し、高分解光学画像情報と組み合わせて計測地点の位置特定などの高度化にも取り組むとしている。

小型・低コスト化と衛星コンステレーション構想

今回の開発は、宇宙から地表面を面的に計測するための基盤技術の確立を目指すものであり、HTV-Xでの成果は商用ライダー衛星の開発へとつなげられる。本格的な商用化に向けては、高出力・高効率な宇宙用レーザーにより消費電力や発熱を抑え、電源・熱制御系の負担を軽減することで衛星システム全体の小型化・低コスト化を図る方針だ。

将来的には、商用ライダー衛星を年間複数機打ち上げて衛星コンステレーションを構築し、航空レーザー測量で求められる計測精度や点群密度に準じた水準を目標として、世界各地で3次元点群データを継続的に取得・蓄積することを計画している。これにより、航空機による測量が困難であった地域にもデータを提供し、国土・インフラ管理、防災・減災、森林資源管理、デジタルツインの構築など幅広い分野での利活用を推進していくとしている。

同社の代表取締役CEOである福島忠徳は、今回の契約について、将来の商用ライダー衛星の実現に向けた重要な一歩であるとしている。

株式会社Orbital Lasersの概要

  • 設立:2024年1月
  • 所在地:東京都港区赤坂1-8-1
  • 代表者:代表取締役CEO 福島忠徳
  • 事業内容:革新的な宇宙用レーザーを中核とした宇宙光学技術を開発し、衛星ライダー事業やスペースデブリ除去事業を推進する事業会社
  • URL:https://www.orbitallasers.com/

本記事は株式会社Orbital Lasersの発表をもとに作成

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