ISC2がAIセキュリティ認定資格のパイロット試験概要を公開 2027年に正式運用へ
サイバーセキュリティ専門家向け非営利会員団体である米バージニア州アレクサンドリアのISC2は、AIセキュリティ認定資格のパイロット試験の概要を公開した。試験開発には、ボランティアとして参加した世界各国の約1万人の専門家による職務分析(Job Task Analysis)調査や試験問題の開発、レビューの意見が反映されている。パイロット試験は2026年末までに開始され、2027年に正式運用へ移行する予定となっている。
ISC2のChief Operating Officer(COO)であるCasey Marks博士は、パイロット試験について「AIセキュリティの能力を信頼性、公平性、妥当性を持って評価できる試験になっているかを検証するための重要なエビデンスとなります」と述べている。
評価対象となる6つの専門領域と実務要件
本資格は、AIおよび機械学習システムの設計、導入、保守におけるセキュリティを、AIライフサイクル全体にわたって担う専門家を対象としている。AIを活用したサービスに関連するサイバーセキュリティリスクの管理に加え、技術的な防御にとどまらず、ガバナンス、倫理、リスクに基づく指針、組織横断的な連携なども対象となる。
試験では、AIを活用する環境のセキュリティ確保に必要な以下の6つの専門領域における知識、スキル、能力が評価される。
- AIの概念とセキュリティの基礎
- AIガバナンス、倫理、リスク、コンプライアンス
- AIデータ管理、プライバシー、モデルセキュリティ
- 安全なAIアーキテクチャ、エンジニアリング、アイデンティティ/アクセス管理(IAM)
- 安全なAI運用とインシデント対応(IR)
- AIの脅威、テスト、ライフサイクル管理
提案されている実務経験要件は以下の通りである。なお、受験にあたりISC2の認定資格を保有している必要はない。
- サイバーセキュリティまたはAI関連分野において、累計4年以上の有給フルタイム実務経験を有すること
- そのうち2年間はサイバーセキュリティ分野での経験、さらに1年間はAIセキュリティ認定資格試験概要に定める2つ以上のドメインにおける経験であること
- 有効な CISSP、ISSAP、ISSEP、ISSMP、CCSP、CSSLP のいずれかの資格を保有している場合、AIセキュリティ認定資格に必要な実務経験要件が免除される
AIセキュリティ認定資格のパイロット試験は、2026年末までに開始する予定となっている。資格要件を満たすボランティアの中から約3,000人が選出され、12月中旬から1月下旬にかけて試験を受ける。
パイロット試験フェーズを終えた後、正式運用へ移行して2027年に開始される予定である。パイロット試験に合格し、実務経験要件を満たした上でエンドースメント(推薦状)提出プロセスを完了した受験者は、新しいISC2 AIセキュリティ認定資格を取得する最初の資格保有者となる。
11月4日までパイロット試験のボランティアを募集
パイロット試験への参加希望者は、11月4日(米国東部時間)までにプログラムのボランティアフォームから登録を受け付けている。参加者は関連する知識や経験をもとに選出され、世界のサイバーセキュリティコミュニティに向けて開かれており、AIセキュリティの経験を持つISC2のメンバーではない者の参加も受け入れている。
ISC2(International Information System Security Certification Consortium, Inc.)は、27万人を超えるメンバーおよびアソシエイトを擁するサイバーセキュリティ専門家のための会員団体である。
本記事はISC2が米国時間10月26日に配信した発表をもとに作成。
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