方針ない組織でシャドーAI利用が54.0% LRM調査
LRM株式会社は、業務でAIを利用している会社員・公務員・経営者1,080名を対象に実施した「AI活用と組織のガバナンスに関する実態調査」の結果を公表しました。調査によると、会社が把握していない個人アカウントを業務で使う「シャドーAI」の利用者は、AI利用に関する方針や指示がない組織では54.0%に達し、方針を示している組織の約3倍に上ることが判明しました。一方で、利用実態を可視化する仕組みを持つ組織では利用者が12.0%にとどまるなど、管理体制の有無による差が浮き彫りになっています。
方針のない組織で進むシャドーAI利用
業務で利用するAIアカウントについて尋ねたところ、プライベートで契約している個人のアカウント(会社は把握していない)を業務で使用している人は全体の24.0%(n=259)となりました。また、自社内に「組織が把握していないAI利用がある」と認識している人は69.2%(「利用している人を知っている」29.8%、「いると思う」39.4%)に上っています。
会社のスタンス別では、AI利用に関する「方針・指示が特にない」組織におけるシャドーAI利用者は54.0%で、「会社の方針を知らない・わからない」と答えた人では59.2%でした。これに対し、「制限している」組織では23.2%、「推奨している」組織では15.8%となり、推奨・制限のいずれかの方針を示している組織(17.5%)と比較して、方針や指示がない組織は約3倍の割合を示しました。なお、ルールやガイドラインが「ある」組織では13.1%、「ない」組織では32.5%となっており、禁止や制限よりも個人の判断に委ねられている環境のほうがシャドーAI利用者の比率が高くなる傾向がみられます。
可視化の仕組みの有無が利用抑制に寄与

社員のAI利用実態を可視化・把握する仕組み(利用状況の調査、ログ管理など)が「ある」と回答した人は40.2%(n=434)でした。この仕組みが存在する組織におけるシャドーAI利用者は12.0%にとどまり、仕組みがない組織の33.9%を大きく下回っています。
会社のスタンスをそろえて比較した場合でも、AI利用を推奨している組織では可視化ありの11.4%に対してなしが23.0%、制限している組織では可視化ありの14.8%に対してなしが27.6%となり、いずれも可視化の仕組みがある組織のほうがシャドーAI利用者は概ね半分の水準でした。また、勤務先が組織内のAI利用実態をどの程度把握していると思うかという質問では、「十分把握していると思う」「ある程度把握していると思う」の合計が、仕組みがある組織で87.1%に達した一方、ない組織では42.9%にとどまりました。



AIに業務を任せる範囲について、シャドーAI利用者(n=259)のうち「成果物の大部分を任せて、自分は確認・修正する」(20.8%)と「一連の作業をAIエージェントに任せている(指示と最終チェックは自分で行う)」(10.0%)を合わせた割合は30.9%に達しました。これは、組織が契約・発行したアカウントのみを使う人(n=516)の16.5%と比較して約2倍となっています。AIエージェントに一連の作業を任せている人に限定すると、シャドーAI利用者は10.0%(259人中26人)であるのに対し、組織アカウントのみの人は2.9%(516人中15人)でした。

また、直近3か月にAIを使うのをためらった場面が「ある」と答えたシャドーAI利用者(n=259)は55.6%で、それ以外の人(69.3%)より13.7ポイント低い数値となりました。ためらった理由(複数回答可、n=713)では「機密情報・個人情報を入力してよいか不安だった」(36.9%)が最多でした。ルールや研修などの6つの仕組みすべてに「ない」または「わからない」と答えた層(n=301)では、ためらった場面が「ある」人の割合が46.5%と最も低く、シャドーAI利用者の割合は48.5%と最も高い結果となっています。
LRM株式会社の代表取締役CEOである幸松 哲也は、今回の結果を受けて「まずはAI利用の実態を把握し、安全に使える方針と環境を示す必要があります」とコメントしています。
LRM株式会社について
LRM株式会社は、情報セキュリティ教育クラウド「セキュリオ」の提供やコンサルティング事業を行っています。同社の概要は以下の通りです。
- 会社名:LRM株式会社
- 本社:兵庫県神⼾市中央区栄町通1-2-10 読売神⼾ビル5F
- 代表者:代表取締役 幸松哲也
- 設⽴:2006年12⽉
- 公式サイト:https://www.lrm.jp/
本記事はLRM株式会社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



