東京アンテナ工事、2.5GHz帯を用いたドローン上空通信の実証実験を実施
東京アンテナ工事株式会社は2026年10月8日、東京都江戸川区の篠崎緑地において、2.5GHz帯(Band 41)を活用したドローン上空通信の実証実験を実施した。ソフトバンク株式会社のグループ会社であるWireless City Planning株式会社の協力のもと、2025年5月に制度整備された携帯電話端末等の上空利用免許を利用したもので、BWA事業者初のドローン等を活用したBWA(2.5GHz帯)の上空利用となる(注:当社調べ、実験免許除く)。地上約30mおよび60mの高度でリアルタイム映像伝送や電波品質測定などを検証しており、今後は自治体の防災やインフラ点検を想定したサービスへの活用可能性を検討していくとしている。
実証実験の背景と目的
自治体では災害発生時の迅速な状況把握や、河川・道路・公共施設などの効率的な巡視・点検が求められており、人が立ち入りにくい場所や広域エリアを短時間で確認できる手段としてドローンの活用拡大が期待されている。一方、実際の業務で活用するためには、機体の飛行性能だけでなく上空における通信品質を把握し、映像や各種データを安定して伝送できる運用設計が重要となる。
同社は通信設備工事や無線通信に関する知見を生かし、上空通信とドローン運用を組み合わせた実証を行った。検証にあたっては、使用機体であるFlyCart30に検証用端末を搭載したコンテナを吊り下げて飛行させた。
飛行高度による通信品質の検証結果
実験では、地上約30mと60mの飛行高度において、リアルタイム映像伝送、上空における電波品質(RSRP・SINR等)の測定、モバイルルーターを利用したデータ通信の3項目を検証した。なお、公表された内容は中間解析時点の結果に基づいている。
- リアルタイム映像伝送:Web会議システムを用いてドローン上空から地上側へ映像を伝送した。高度30mでは安定した映像伝送を確認した一方、高度60mでも映像伝送を確認できたものの、一時的な通信停止事象も含め運用上の課題を把握した。
- B41電波品質測定:モニタリングツールを用いてRSRP・SINR等を継続取得し、高度30m・60mでログ取得を実施した。詳細解析は継続中としている。
- モバイルデータ通信:上空利用専用SIMを搭載したモバイルルーターで通信速度等を確認した。高度30mでは実用的な通信を確認したが、高度60mでは速度低下やパケットロスが見られ、通信品質が不安定となる傾向を確認した。
今回の実証により、飛行高度によって通信品質が変化することが確認され、ドローン運用においては飛行可能かだけでなく、どの高度やエリアで安定した通信が利用できるかを事前に評価する重要性が明確になったとしている。
自治体向けサービスへの展開と今後の展望
同社は実証成果を踏まえ、以下の自治体向けユースケースへの展開を検討している。
- 河川・堤防・道路・公共施設などの定期巡視
- 台風・豪雨・地震などの災害発生時における被災状況の迅速な確認
- 災害対策本部などへのリアルタイム映像共有
- ドローン利用を想定した上空通信品質の事前調査
- 飛行高度・飛行ルートと通信品質を組み合わせた運用設計支援
今後は取得した電波測定データや通信ログの詳細解析を進めるとともに、異なるエリアや高度での追加検証を検討する。ドローン、モバイル通信、映像伝送技術を組み合わせ、平常時のインフラ巡視から災害時の情報収集まで幅広く活用できる自治体向けサービスの実現可能性を検討していく方針だ。

東京アンテナ工事株式会社の概要
実証を行った東京アンテナ工事株式会社の概要は以下の通り。代表者は三矢 宏氏が務めている。
- 所在地:〒124-0023 東京都葛飾区東新小岩5-19-2
- 事業内容:電気通信工事、電気工事、通信事業(地域BWA)、ドローン事業、防犯カメラ事業、アンテナ工事業
- URL:https://www.diginet.ne.jp/
本記事は東京アンテナ工事株式会社の発表をもとに作成。
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