国立文楽劇場の三代吉田簑助三回忌追善錦秋文楽公演が10月31日開幕へ
国立文楽劇場で10月31日、「三代吉田簑助三回忌追善 錦秋文楽公演」が初日を迎える。一昨年に逝去した文化功労者で人間国宝の三代吉田簑助の三回忌追善公演として、故人にゆかりのある演目が上演される。
簑助ゆかりの作品を揃えた3部構成


第1部で上演される『心中宵庚申』は、近松門左衛門円熟期の作品である。養母と折り合いの悪い妻・お千代が自身の知らぬ間に離縁されたことを知った八百屋半兵衛と、親への義理立てや夫婦愛の間で苦悩し心中へと向かう夫婦の姿を描く。お千代は、昭和40年の戦後復活上演以来、簑助が長く持ち役としていた。
第2部は時代物の名作『妹背山婦女庭訓』が披露される。大化の改新の時代を背景に、帝位を狙う蘇我入鹿を巡る政争に、一途な恋ゆえ巻き込まれていく杉酒屋の娘・お三輪の姿が描かれる。お三輪を情熱的に描き出した簑助の姿は、文楽ファンに大きな印象を残したとされる。


第3部は戦国時代を舞台にした『本朝廿四孝』を取り上げる。将軍暗殺事件を背景に対立する武田家と長尾家を軸に、許嫁の武田勝頼の生存を知った長尾謙信の娘・八重垣姫が奇跡を起こす物語が展開する。女方の大役「三姫」のひとつに数えられる八重垣姫は、簑助が得意とした役の一つである。


愛用品や写真を公開する資料展示
11月29日まで、1階資料展示室では展示「三代吉田簑助」が開催されている。会場では簑助の愛用品のほか、舞台写真や映像が公開されている。公演チケットを所持していなくても無料で入場できる。
各部の時間とチケット料金
公演は3部制で実施される。令和8年錦秋文楽公演(国立文楽劇場)の演目および開演時間は次の通りとなる。
- 第1部 午前11時開演(午後1時30分終演予定):『心中宵庚申』上田村の段、八百屋の段、道行思ひの短夜
- 第2部 午後2時15分開演(午後5時10分終演予定):『妹背山婦女庭訓』杉酒屋の段、道行恋苧環、鱶七使者の段、姫戻りの段、金殿の段
- 第3部 午後5時45分開演(午後8時20分終演予定):『本朝廿四孝』諏訪明神百度石の段、景勝上使の段、鉄砲渡しの段、十種香の段、奥庭狐火の段
料金は全席均一・税込で、各部一般6,500円、学生4,600円となる。同時購入限定の三部セット割引は18,000円で販売される。障害者の方と介護者1名は2割引(他の割引と併用不可)となり、インターネット経由でも学生料金や障害者割引での申し込みに対応している。
チケットの申し込みは国立劇場チケットセンターで受け付けている。
- 電話予約(午前10時~午後6時):0570-07-9900、03-3230-3000(一部IP電話等)
- インターネット予約:国立劇場チケットセンター(https://ticket.ntj.jac.go.jp/)
- 公演情報詳細:https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/bunraku/2026/2026bunraku11/
本記事は国立文楽劇場の発表をもとに作成。
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