スキマバイト経験者の5割以上がトラブル遭遇、実態調査

株式会社KiteRaは、スキマバイトを経験したことがある20代以上の男女348名を対象に、スキマバイトに関する実態調査を実施した。調査期間は2024年4月24日から4月25日までで、インターネットを利用したアンケート形式で行われた。

調査結果によると、スキマバイトを選ぶ理由として「働きたい時だけ働ける柔軟な雇用形態だから」と回答した人が62.6%で最多だった。次いで「採用面接を受けずに働き始めることができるから」と「就業後すぐに給料を受け取れるから」が47.1%だった。

一方で、スキマバイトの勤務先でトラブルに遭ったことがある人は51.4%に上った。トラブルの内容で最も多かったのは「仕事内容が事前に聞いていた内容と異なる」で52.0%、次いで「労働条件(労働時間や給与など)が異なる」が46.9%だった。

また、労働基準法ではスキマバイトにも労働条件通知書を交付する必要があるとされているが、仕事を開始する際に勤務先から労働条件通知書が送られてこなかった経験がある人が5割以上いることが分かった。

労働条件通知書の内容を読むと回答した92.2%のうち、37.0%が内容を理解できないと回答。その理由として「文量が多いから」が63.0%、「重要な箇所が分からないため」が45.4%、「専門用語が多いから」が24.4%だった。

勤務先でトラブルに遭ったことがある人のうち、勤務先とのトラブルを紹介元(仲介会社)へ相談した人は63.1%だったが、そのうちトラブルが未だ解決していない人は57.5%に上った。また、勤務先でトラブルに遭った際、どこに相談したらいいか把握していない人は44.3%だった。

KiteRaは、働き手と企業の双方が安心して働ける環境の実現に向けて、スキマバイトに関するルールを社内規程として整備し周知・運用していくこと、相談窓口の設置や就業後にヒアリングを行うなどのサポート体制を強化することが、企業だけでなく仲介会社も一丸となって対応すべきだと指摘している。