Hacobu、CLO実態調査。CLO選任済みは約7割に。物流改革は「準備段階」から「実行フェーズ」へ–改正物流効率化法の本格施行から半年
特定荷主企業のCLO選任済みは67.3% Hacobu調査で判明

CATEGORY: ビジネス
株式会社Hacobuは、全国の特定荷主企業に勤務する101名を対象に実施した、物流統括管理者(CLO)の選任状況と物流改革の進捗に関する実態調査の結果を公表した。2026年4月の改正物流効率化法施行から約半年が経過し、CLOを「選任済み」とした回答は67.3%に達した。一方で物流改革の進捗は、準備段階にある企業が約7割を占めている。
CLO選任は進展も社内共有や現場浸透に課題

CLOの選任状況は「選任済み」が67.3%、「選任予定」が9.9%となり、両者の合計は77.2%となった。同一の抽出条件で実施した2026年2月調査(回答者は今回と異なる)の76.2%(選任済み30.7%、選任予定45.5%)とほぼ同水準であり、「選任予定」から「選任済み」への移行が進んだとみられる。

「未選任」は6.9%、「分からない」は15.8%だった。選任状況を分からないとした層が一定数存在することから、CLOの選任が社内に十分共有されていない状況もうかがえる。なお、選任済みと回答した68名におけるCLOの属性は「従来の物流部門のトップ」が45.6%で最多となり、「経営企画などの全社横断部門の役員クラス」が22.1%、「主力事業のトップ」が20.6%、「社長、副社長」が5.9%と続いた。

物流改革は約7割が準備段階、定量成果の確認は11.9%

物流改革全体の進捗状況では、「CLOの選任や中長期計画の作成・提出など、法令対応を中心に進めている」が26.7%で最多となった。「物流の現状把握・データ収集を進めている」が21.8%、「課題を整理し、改革戦略・ロードマップを策定している」が20.8%となり、法令対応や現状把握、戦略策定といった準備段階が計69.3%を占めた。

施策を実行しているものの定量成果が確認できていない回答者は5.0%で、「まだ具体的に着手していない」は8.9%だった。定量成果を確認できている回答者は合計11.9%(一部の拠点・テーマで5.0%、複数の拠点・部門で1.0%、全社的に5.9%)にとどまり、成果創出に向けた施策の実行はこれから本格化する状況にある。
現場指標は荷待ち改善が先行、積載効率向上とコストが課題
2026年4月以降の現場指標の変化について、荷待ち時間は「改善した」(13.9%)と「やや改善した」(42.6%)を合わせて56.4%が改善を実感していた。荷役時間は合計49.5%(改善した9.9%、やや改善した39.6%)が改善傾向を示した。
一方、積載効率の改善実感は合計38.6%(改善した6.9%、やや改善した31.7%)にとどまり、「変わらない」が42.6%で最も多かった。拠点単位の運用で改善しやすい荷待ち時間に比べ、取引先との調整を要する積載効率の改善は時間がかかっているとみられる。物流コストに関しては、「上昇した」(18.8%)と「やや上昇した」(29.7%)を合わせ、約5割がコスト上昇傾向にあると回答した。
次の半年は法令対応とデータ基盤整備が注力領域の上位に
次の半年で最も注力する物流改革領域は、「法令への確実な対応」が28.7%で最も高かった。次いで「データ・IT・AI基盤の整備と活用」が14.9%、「データに基づいた物流の現状把握」が12.9%と続き、データ関連の領域が計27.7%を占めた。このほか「物流コストの最適化」が11.9%、「荷待ち時間削減など、現場オペレーションの生産性向上」が10.9%となった。
2027年7月には中長期計画の定期報告が予定されており、現状値の把握や進捗管理に向けたデータ基盤の整備が今後の分かれ目になるとみられる。
調査の概要
- 調査タイトル:CLO設置と取り組みに関する実態調査
- 調査主体:株式会社Hacobu
- 調査期間:2026年10月2日~10月16日
- 調査手法:全国の特定荷主企業を対象に、Hacobuが保有する企業ネットワークを通じてインターネット調査を実施
- 調査対象:従業員数1000名以上の荷主企業(物流子会社を含む)に勤務する方。グループ会社勤務の場合はグループ全体の従業員数で判断。回答者357名のうち、自社が「特定荷主」に該当すると回答した101名を分析対象とした
- 有効回答数:101名
- 比較対象:2026年2月調査(2026年1月27日~2月6日、有効回答数101名、同一の抽出条件。回答者は異なる)
本記事は株式会社Hacobuの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



