日本ヴァイオリン、ヴィエニャフスキ国際覇者にストラディヴァリウス初貸与へ
東京都渋谷区に本社を置く株式会社日本ヴァイオリンは、ポーランド・ポズナンで開催された「第17回ヘンリク・ヴィエニャフスキー国際ヴァイオリンコンクール」で第1位となったウクライナ出身のBohdan Luts(ボフダン・ルツ)氏に対し、1711年製のストラディヴァリウス「Marquis de Rivière(マルキー・ドュ・リヴィエール)」を2年間無償貸与する。同コンクールの歴史においてストラディヴァリウスが貸与されるのは今回が初めてで、特別賞「Nippon Violin Special Prize」として実施される。世界の舞台で活躍する若きヴァイオリニストの今後の演奏活動を支援することを目的としている。
90年以上の歴史を持つ国際ヴァイオリンコンクール
1935年に創設されたヘンリク・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールは、原則5年に一度開催される、世界で最も権威のあるヴァイオリン・コンクールの一つとされている。
第17回となる今回は、36か国から252件の応募があり、予備審査を経た50名が本選への出場資格を獲得した。厳正な審査の結果、Bohdan Luts氏が第1位に輝き、第2位にはJinzhu Li氏、第3位にはSooBeen Lee氏が選ばれた。授賞式および入賞者ガラ・コンサートは、2026年10月23日にポズナンのアダム・ミツキェヴィチ大学講堂で開催された。

黄金期に製作された「Marquis de Rivière」

今回貸与される「Marquis de Rivière(マルキー・ドュ・リヴィエール)」は、アントニオ・ストラディヴァリが1711年にイタリア・クレモナで製作したヴァイオリンである。ストラディヴァリの製作活動の中でもとりわけ高く評価される黄金期(Golden Period)に生み出された作品で、1711年の製作年を示すオリジナルラベルが残されている。
その来歴は19世紀にまでさかのぼり、1902年にはパリの楽器商Caressa & Françaisからヴァイオリン愛好家Marcel Bretへと渡った記録が残されている。2018年には東京・森アーツセンターギャラリーで開催された「TOKYO STRADIVARIUS FESTIVAL 2018」にも出展され、現在は日本ヴァイオリンのコレクションに収蔵されている。
日本ヴァイオリンによる演奏家支援
日本ヴァイオリンは、ストラディヴァリウスをはじめとする歴史的な弦楽器の販売、修理・調整を手がけるとともに、1990年から楽器のオーナーと国内外の著名な演奏家、有望な若手演奏家を結ぶ貸与活動に取り組んできた。2007年には「日本ヴァイオリンソサエティ」を発足させ、演奏家への銘器貸与を通じた支援活動を発展させている。
同社の代表取締役社長である中澤創太氏は、特別賞としてストラディヴァリウスを2年間無償貸与し、Bohdan Luts氏の演奏活動を支援できることを光栄に思うとしたうえで、同氏のさらなる成長と音楽文化の継承・発展につながることを願っている旨のコメントを寄せている。
本記事は株式会社日本ヴァイオリンの発表をもとに作成されています。

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