FlashLabs、セキュリティ研究向けAIモデルのウェイトを公開
東京都千代田区に本社を置くFlashLabs株式会社は、日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ「OrcaRouter」のサイバーセキュリティチーム「OrcaCyber」が、セキュリティ研究向けモデル「OrcaCyber: GLM 5.3 Flash Abliterated」のウェイトを公開したと発表しました。
本モデルは、Z.aiのオープンウェイトモデル「GLM-5.3 Flash」をベースに、拒否応答(コンテンツフィルタリング)を緩和した研究用途のモデルです。API「Orca Cyber Tier」で提供され、発表から48時間は先着順・限定コンピュートとして無料で利用できます。
自社インフラの攻撃テストを想定した背景
今回の公開は、実際の攻撃者が攻撃する前に自社インフラを継続的に攻撃テストし、弱点を先回りして見つけ出すというサイバー防御テーゼに基づいています。サイバー攻撃の手法が高度化・自動化し、脆弱性の発見から悪用までの時間が短縮するなか、研究者が本番インフラを攻撃テストできる環境の整備が進められています。
OrcaCyberは「あらゆるモデルで防御する(Defending with every possible model)」という方針のもと、検証済みのモデルを順次アブリテーションして提供しています。今回採用された「GLM-5.3 Flash」は、総パラメータ320B・アクティブ18BのMoE構成を備え、「初のオープンウェイトフロンティアモデル」と位置づけられるOSSモデルです。
アブリテーション(abliteration)とは、モデルのウェイトから拒否応答を生み出す方向成分を取り除く手法で、脱獄用プロンプトや追加学習に頼らずにフィルタリング緩和が組み込まれています。
ベースモデルはスパースアテンションと線形アテンションを組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを採用しています。OpenAI互換のAPIで提供され、コンテキストは100万トークン、出力上限は131,072トークンに対応しており、大規模なログやパケットキャプチャの一括処理が可能です。
テキスト・画像・動画のマルチモーダル入力に対応し、エラー画面のスクリーンショットやアーキテクチャ図などをソースコードとともに解析できます。思考モードが常時有効であるほか、関数呼び出しや構造化JSON出力にも対応しています。また、ゼロデータ保持(ZDR)に対応しており、有効化時は無保持契約のあるプロバイダーにのみリクエストが送信されます。
評価と利用条件
開発元であるOrcaCyberの発表によると、ベンチマークスコアはCyberBenchで67.9、SWE-benchで92.0、LiveCodeBenchで80.5、Terminal-Bench 2.1で84.3、GPQA Diamondで91.2と報告されています。なお、これらの値は開発元発表に基づくものであり、アブリテーション版の再評価値ではありません。
本モデルはセキュリティ研究者やレッドチーム/ブルーチームによる検証・研究用途に限定されており、利用には「Orca Cyber Tier」への申請と審査が必要です。
提供組織の概要
FlashLabs株式会社
- 本社所在地:東京都千代田区一番町10番8号
- 代表取締役:細井洋一
- 設立:2023年7月
- 事業内容:AI応用研究所
- URL:https://www.flashlabs.ai/
Continuum AI
- 概要:次の10年の知能システムを支える基盤インフラを開発する研究機関(米国)
- 事業内容:OrcaRouterの開発・提供
- URL:https://www.continuum01.ai/
本記事はFlashLabs株式会社の発表をもとに作成しています。
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