認知症の行方不明者を早期発見へ、布シール「ココ!ヨミトリーナ」
一般社団法人さかい介護連携促進協会は、2024年5月20日より、認知症高齢者の行方不明問題の解決を目指した布シール「ココ!ヨミトリーナ」のインターネット販売を開始する。この商品は、衣服や靴などに直接貼れ、発見者が二次元バーコードを読み取ることで位置情報がわかり、登録された家族やお近くの警察に連絡できる仕組みとなっている。
開発の背景には、認知症による行方不明者の増加がある。警察庁の調査では、2022年の認知症が原因での捜索の届け出が18,000件を超えており、今後さらに増加すると予想されている。行方不明になった高齢者を探すのは困難を極め、介護家族の負担も大きい。
「ココ!ヨミトリーナ」の特徴は、アイロン不要で衣類等に直接貼れ、洗濯してもはがれないこと。また、アプリのダウンロードが不要で、届いたシートの二次元バーコードを読み取り、必要情報を入力するだけで完了する。発見者が二次元バーコードを読み取ると位置情報が表示され、家族や警察に連絡できる。名前以外にも、お薬情報や既往歴などを入力しておくことができる。
代表理事の上野禎実氏は、ポッドキャスト番組「さかそ!100年ライフ!」のパーソナリティーとして、介護家族のために有益な情報を発信してきた。番組ゲストとの雑談から、この商品の開発プロジェクトが始まった。実際の介護家族からの情報収集や、地方自治体の取り組み調査、実証実験を経て、「ココ!ヨミトリーナ」が誕生した。
上野氏は、健常者の協力が不可欠であり、二次元バーコードが服についている方が困っているのを見かけたら、スマホでスキャンすることが当たり前の世の中になることを願っている。
「ココ!ヨミトリーナ」は、1シート56枚入りで価格は2,500円(税込)。yahooショッピングとクレアフィールドのECサイトで販売される。