ベルデアクア、陸上養殖の配管汚れを抑える水処理技術で特許を取得
愛知県一宮市多加木5丁目17-34に本社を置く株式会社ベルデアクアは、2026年10月7日に「水処理システム及び水処理方法」に関する特許(特許第7936645号)を取得した。独自のVA式電解ろ過システムにおいて、電気分解で生成した酸化性物質を含む水を上流側へ還流させ、配管内の菌の抑制や汚れの分解・除去を図る技術となっている。これにより、閉鎖循環式陸上養殖における硫化水素などの発生リスク低減と、配管清掃などの維持管理負担の軽減が可能になるとしている。
配管内の汚れ蓄積や硫化水素の発生が課題に
飼育水を処理しながら繰り返し利用する閉鎖循環式陸上養殖(RAS)では、安定した運用に向けて水質管理とともに配管内の環境維持が重要とされている。配管内に蓄積するスラッジや有機物は設備の維持管理上の課題となるほか、堆積物に起因する硫化水素などの発生リスクへの対処も求められていた。
代表取締役を竹廣洋児氏が務める同社は、独自の電解ろ過技術を活用した閉鎖循環式陸上養殖システムの開発・製造・販売を手がけている。今回の技術では、水質管理に加えて配管内の汚れにも着目し、電気分解で生成した塩素を含む水を上流側へ還流させることで配管内の汚れ蓄積の抑制を目指した。
生成した塩素を含む水を上流へ還流させる仕組み
同社の基盤となるVA式電解ろ過システムは、水に含まれる塩化物イオンを利用して電気分解により塩素を生成する。生成した塩素の酸化作用を利用して主にアンモニアの分解と飼育水の殺菌を行い、下流工程で残留塩素を除去する仕組みとなっている。
今回の特許技術では、電気分解部の下流側から供給源より下流かつ電気分解部より上流の位置へ、主流路とは別の返送経路を通じて水を戻す構成を採用した。さらに、電気分解前の段階で水に空気を送り込む「曝気」と、下流での残留塩素除去を組み合わせることも可能となっている。これにより、アンモニア処理等のために生成した塩素の作用を還流先の配管内にも届け、配管内のスラッジや有機物の蓄積を抑制する。


本技術の導入により、配管内のスラッジや有機物の蓄積抑制を通じて、硫化水素などの発生リスクを低減できるとされる。また、閉鎖循環式陸上養殖で課題となる養殖魚のカビ臭(オフフレーバー)の発生抑制や、配管内での硝化抑制によって飼育水中の硝酸を低濃度に維持し換水率をさらに低減させる効果もあるとしている。この換水率低減の効果は、水族館などのろ過システム運用でも発揮されるという。
同社は今後、本技術を自社の閉鎖循環式陸上養殖システムに適用し、配管内の汚れを抑えることで水質の安定と設備の維持管理負担の軽減につなげていくとしている。
特許および会社の概要
- 発明の名称:水処理システム及び水処理方法
- 特許番号:特許第7936645号
- 特許権者:株式会社ベルデアクア
- 出願番号:特願2026-173880
- 出願日:2026年7月16日
- 登録日:2026年10月7日
開発元の概要は以下の通り。
- 会社名:株式会社ベルデアクア
- 所在地:愛知県一宮市多加木5丁目17-34
- 代表者:代表取締役 竹廣洋児
- 設立:2023年10月
- 事業内容:陸上養殖システムの研究・開発、製造、販売
- Web:https://www.verdeaqua.co.jp/
本記事は株式会社ベルデアクアの発表をもとに作成。
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