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日立システムズ、自治体向け新AIソリューションを2027年より提供へ

株式会社日立システムズは、自治体業務のノウハウとAIを融合させた新たなソリューションを、2027年より提供開始すると発表した。日立グループの次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」の新カテゴリー「HMAX Public Services」を構成するサービスの一つとして展開する。セキュアなAI基盤を活用し、自治体職員の業務改革と住民向けサービスの高度化を支援する方針だ。

自治体が抱える人員不足とセキュリティの課題

総務省の「自治体戦略2040構想研究会」の報告では、2040年頃には自治体の多くが必要最小限の人員で運営せざるを得ないと予測されており、約900の自治体で行政機能の維持が困難になる可能性が指摘されている。また、「総務省重点施策2027: AXを通じた強い経済と持続可能な地域社会の実現」においても、AI活用による業務全体の最適化が要請されている。

一方で、自治体が扱う住民記録や税、福祉、保険などの情報は、マイナンバー利用事務系ネットワークを中心とする高いセキュリティ環境で管理されている。そのため、外部の生成AIサービスの利用には制約が存在していた。安全な環境でAIを活用できれば、基幹業務に直結した運用の効率化や政策検討が可能になるとされている。

職員の業務改革と住民向けサービスの高度化

日立システムズは、業務改革(BPR:Business Process Re-Engineering)の知見とAIやデータ活用を組み合わせたサービスを提供する。自治体のドメインナレッジを持ったFDE(Forward Deployed Engineer)チームが職員に伴走し、AIエージェントの開発や実装を進める計画だ。具体的には、保有データに基づく政策立案から行政評価までのAI提言などを想定している。

住民向けサービスにおいては、ライフイベントや家族構成に応じて必要な行政手続きや助成制度をAIがプッシュ通知で案内する仕組みを構築する。職員側にも法令や過去の対応事例をAIで参照できる環境を整える。基盤面では、ガバメントクラウドの非機能要件への対応や機微データの誤入力対策を講じたセキュアなAI基盤を提供する。

自治体での実証実験と今後の展開

同社はすでに自治体での実証を進めている。2025年度には奈良県奈良市において、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社とともにマイナンバー利用事務系ネットワークでの生成AI活用に取り組み、有用性を確認した。さらに、千葉県習志野市では2026年10月から実証を開始するなど、対象を拡大している。今後はコールセンターや住民発送物の確認業務などへも活用領域を広げる予定だ。

実証で得られた知見は、標準化対象業務20業務に対応する「日立 自治体ソリューション ADWORLD」に蓄積し、2027年より新サービスとして順次全国へ提供していくとしている。

本記事は株式会社日立システムズの発表をもとに作成。

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