東洋科学、紙容器製造に新規参入

四国化工機グループの東洋科学が、プラスチック容器に加えて紙容器の製造事業にも新規参入し、総合食品容器メーカーとなった。東洋科学は2016年12月に四国化工機グループの傘下に入り、プラスチック容器の製造を担ってきたが、2022年6月には四国化工機のオリジナル包装資材「エクスキャップ」の製造も開始するなど、収益力強化に取り組んでいる。

近年の脱プラスチックの動きを受け、東洋科学は一部商品でバイオマスプラスチックの活用を始めると共に、新たに紙容器の製造にも乗り出した。本社工場内にプラスチックと紙の両方の製造ラインを持つメリットを活かし、幅広い食品容器に対応可能な総合食品容器メーカーを目指す。

東洋科学の紙容器製造事業は、月産900万個の能力を持つ3ラインで構成される。現在はヨーグルト用紙容器を製造する2ラインが稼働中だ。立ち上げに際しては、グループ会社の四国パックが全面的に支援し、東洋科学自身もプラスチック容器製造で培ったノウハウを活かすことで、スムーズに進められた。将来的には、四国化工機で新たに開発した紙容器成型機「PF-18」の導入も視野に入れている。

東洋科学の紙容器製造事業参入を機に、四国化工機グループは付加価値の高い独自商品の開発をさらに加速させる方針だ。グループの総合力を発揮しながら、包装資材事業の競争力を高め、競合他社との差別化を図っていく。