コーセーホールディングス南アルプス工場、国際会議の現地視察受け入れ
東京都中央区に本社を置く株式会社コーセーホールディングスの南アルプス工場は、山梨県、東京都、国立大学法人山梨大学が共催した国際会議「富士ハイドロジェン・サミット 2026」の最終日にあたる2026年10月21日、現地視察先として国内外の関係者を受け入れた。同工場では、2040年までに化粧品製造時のCO₂排出量をゼロとする目標に向け、山梨県米倉山で製造されたグリーン水素や県営水力発電由来のCO₂フリー電力を導入する地産地消モデルを推進している。当日は、山梨県の水素サプライチェーン「やまなしモデルP2Gシステム」と連携した生産設備などを公開した。
水素ボイラーや生産設備を公開

視察では、地域の資源を循環・活用する設備や生産ラインが披露された。米倉山から専用トレーラーで運搬されたグリーン水素を受け入れる水素ステーションのほか、原料の溶解などに必要な熱エネルギーを供給する水素ボイラーが公開された。水素ボイラーは、水素の燃焼で発生させた高温の蒸気を配管経由で工場全体へ循環・供給するもので、熱源を従来の都市ガスなどの化石燃料から水素へ段階的に転換することで製造工程のCO₂排出ゼロを目指す設備である。



あわせて、水素を熱源とする設備や省人化・作業負荷軽減を進める生産環境を見学するファクトリーツアーが行われたほか、同工場で生産されている代表ブランド『雪肌精』の製品を用いたお手入れ体験も実施された。

富士ハイドロジェン・サミット 2026と関係者のコメント

「富士ハイドロジェン・サミット 2026」は、2026年10月19日(月)~21日(水)の3日間にわたり開催された国際会議で、国内外の政策関係者や自治体、研究機関、企業など約250人が集まった。2日目の本会議では山梨県の長崎 幸太郎知事と東京都の小池 百合子知事による対談が行われ、最終日のエクスカーションとして米倉山電力貯蔵技術研究サイトとともに南アルプス工場への視察が組まれた。
株式会社コーセーホールディングス代表取締役社長 兼 グループCOOの澁澤 宏一氏は、地域の水やグリーン水素などの資源とクリーンエネルギーを実際のモノづくりに活かしていく挑戦であるとし、山梨県や山梨ハイドロジェンカンパニーとの協働関係を深めながら水素の社会実装を着実に前進させていきたい考えを示した。また、山梨県副知事の井上 弘之氏は、同工場について、研究開発や実証の段階を超えてグリーン水素の社会実装が進んでいる現場であると述べた。
官学連携による地産地消モデル
南アルプス工場では、エネルギーと水資源の両面で地元の行政や大学との連携を進めている。山梨県との連携では、「やまなしモデルP2Gシステム」のグリーン水素に加え、県営水力発電シン・やまなしパワーのCO₂フリー電力を活用している。また、企業版ふるさと納税を通じた「名水の地」ブランド化推進事業への寄附や、山梨県および南アルプス市との立地協定・森林整備協定を締結している。
さらに、国立大学法人山梨大学との共同研究により水の供給源を解析した結果、標高1,400mの南アルプス山脈に降り積もった雪解け水が地下を通って工場へ届いていることが明らかになっている。
南アルプス工場の施設概要
工場の基本情報は以下の通りである。
- 所在地:山梨県南アルプス市野牛島2847番1
- 敷地面積:110,763㎡
- 延床面積:39,280㎡
- 建物構造:地上 3階 S造(鉄骨造)
- 施工期間:2024年7月着工、2026年2月竣工、2026年7月稼働
- 投資額:380億円
- 従業員数:100名(26年9月末現在) ※今後、製造状況により最大稼働時は300名を予定しています。
- 主な生産ブランド:『コスメデコルテ』、『雪肌精』、『ONE BY KOSÉ』などのスキンケア製品
本記事は株式会社コーセーホールディングスの発表をもとに作成。
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