新規上場企業の約8割でCTO不在 キープレイヤーズ調査
東京都中央区に本社を置く株式会社キープレイヤーズは、東京証券取引所へ新規上場した企業を対象としたCTO(最高技術責任者)の設置状況および経歴に関する調査結果を発表しました。
調査によると、上場時点でCTOの肩書を持つ人物を確認できた企業は全体の約2割にとどまり、約8割の新規上場企業でCTOが確認できない実態が明らかになりました。一方で、自社サービスにAIを組み込んでいる企業に限定するとCTOの設置率は約半数に達し、それ以外の企業と比較して約3倍の水準となっています。
上場企業の約8割でCTOを確認できず グロース市場は29.5%
2025年1月1日から2026年9月30日までに東京証券取引所へ新規上場した103社(TOKYO PRO Marketを除く)のうち、上場時点でCTOの肩書を持つ人物を確認できたのは21社(20.4%)でした。
市場別の設置率をみると、グロース市場が29.5%(61社中18社)で最も高く、プライム市場は13.3%(15社中2社)、スタンダード市場は3.7%(27社中1社)となっています。
AI関連企業の設置率は47.1% 非関連企業の約3倍に
有価証券報告書の事業内容において自社サービスにAIを組み込んでいると繰り返し説明しているAI関連企業(同社判定)17社では、8社(47.1%)がCTOを設置していました。
これに対し、AI関連以外の86社でCTOを置いていたのは13社(15.1%)となり、AI関連企業における設置率はそれ以外の企業の約3倍を記録しています。
取締役は33%にとどまる 多くは上場前に途中加入
CTOが確認された21人の役職区分をみると、取締役は7人(33%)にとどまり、執行役員が13人(62%)、役員外が1人(5%)と、約3分の2が取締役以外の役職でした。
また、経歴において創業メンバーと確認できたのは21人中2人のみでした。入社から上場までの年数が判明した18人の中央値は7.0年(CTOとしての在任年数ではない)となっており、事業拡大の過程で外部から加わった人材が多い傾向がうかがえます。
キープレイヤーズ代表取締役の高野秀敏氏は、新規上場企業の約8割でCTOを確認できなかった結果について日本の技術経営の課題を表していると指摘した上で、CTOは最初からいる存在ではなく事業の成長過程で獲得するポジションであるとの見解を示しています。
調査概要
- 調査対象:2025年1月1日〜2026年9月30日に東京証券取引所に新規上場した企業103社(グロース61社、スタンダード27社、プライム15社。TOKYO PRO Marketを除く。持株会社化などによるテクニカル上場12社、再上場1社、スピンオフ上場1社を含む)
- 調査方法:日本取引所グループが公開する新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)の全文、各社のコーポレートサイト・プレスリリースなどの公開情報を確認
- CTOの定義:上場時点で「CTO」「最高技術責任者」の肩書をもつ人物がいる企業。Ⅰの部に記載がなく、各社の公開情報で確認できた4社を含む(Ⅰの部の記載のみでは17社・16.5%)。子会社のみのCTOや上場後の就任は含まない
- AI関連企業の定義:Ⅰの部の「事業の内容」で、自社サービスにAIを組み込んでいると繰り返し説明している企業(当社判定、17社)
- 調査期間:2026年10月
- 調査主体:株式会社キープレイヤーズ
本記事は株式会社キープレイヤーズの発表(キープレイヤーズ調べ)をもとに作成しました。
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