キッツ、DXツールFineReportを導入し国内外拠点へ約70種のアプリを展開
総合バルブメーカーの株式会社キッツは、バリューテクノロジー株式会社が提供するデータ可視化/DXローコード開発ツール「FineReport」を採用し、国内外の工場で記録業務の電子化とデータ統合を進めている。2023年の導入以降、国内外の製造拠点に約70種類のアプリを導入し、帳票入力から蓄積・可視化までを単一プラットフォームに集約した。両社はこのほど、製造現場におけるDX推進の取り組み事例を共同で発表した。
現場主導の電子化と市民開発の推進
株式会社キッツは中期経営計画「SHIN Global 2027」に基づき、製造現場のDX推進に取り組んでいる。従来は各種記録を紙で管理していたため作業工数が多く、部門や工場ごとにシステムが個別最適化されて横断的なデータ活用が難しい課題があった。国内外のツールを比較検討した結果、データの可視化と入力が1つのプラットフォームで完結し、基幹システム等とのデータ連携に優れる「FineReport」の導入を決定した。
導入後は、現品管理(在庫・ロケーション管理)、受入検査、工程検査、生産実績報告、部品ピッキング、製造進捗の可視化、トレーサビリティ管理といった業務に展開されている。QRコードによる情報取得とリアルタイム入力を実現し、受入から出荷までの各工程でデータを連携させている。さらに、生産部門の担当者が自らアプリ開発を行う「市民開発」(内製化)を推進し、現場のニーズに応じた迅速な改善サイクルを進めている。
この取り組みは国内工場にとどまらず、海外拠点にも広がっている。ベトナム工場では多言語対応のFineReportで16のシステムを構築し、iPadやQRリーダーなどのモバイル端末と組み合わせて運用している。


日本で構築した仕組みを海外拠点でも活用できる環境を整え、SAPとの連携を含めたグローバル共通の製造DX基盤の構築を進めている。こうした施策は、中期経営計画における「市場×エリア戦略」の推進やグループシナジーの最大化にも寄与しているという。
工数削減と開発生産性1.5倍向上の成果




FineReportの活用により、製造現場の各工程で以下のような効果が得られている。
- 現品管理システムにより、年間1人工相当の業務を削減
- 工程検査表の電子化により、検査記録の転記・集計工数を削減
- 業務依頼書の電子化(▲15分/件)や写真記録業務の効率化(▲10分/件)など個別業務を改善
- ローコード開発の採用により、開発生産性が従来比で約1.5倍に向上
- 海外案件において、内製開発により約1,000万円のコストを削減

また定性面では、開発手法やデータ基盤の標準化による開発効率向上や迅速な意思決定、トレーサビリティの強化、作業の標準化による属人化解消とヒューマンエラー削減といった成果につながっている。
今後は現場起点の改善とデータ活用を通じて業務プロセスの標準化と高度化を推進し、成果を国内外へ展開していく方針である。
発表企業の概要
株式会社キッツ(KITZ)
- 概要:1951年創業、東証プライム上場(証券コード:6498)の総合バルブメーカー
- 本社所在地:〒105-7305 東京都港区東新橋一丁目9番1号 東京汐留ビルディング
- 設立:1951(昭和26)年1月26日
- 資本金:21,207,084,670円
- 売上高(連結):176,682百万円
- 従業員数:連結 5,469人 / 単体 1,510人
- グループ体制:連結子会社40社(2026年6月30日現在)
- URL:https://www.kitz.co.jp/

- 概要:「FineReport」の国内導入実績No.1を有するDX支援企業。BI分析、IoT可視化、データ入力、ダッシュボード、帳票作成、AIエージェントによるデータ分析などを展開
- 本社所在地:東京都千代田区
- URL:https://www.value-ict.co.jp/
本記事は株式会社キッツおよびバリューテクノロジー株式会社の発表をもとに作成。

ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



